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転生した悪役令嬢は騙された。。。

転生した悪役令嬢は騙された。。。

作者: もりず

1.プロローグ


部屋は平民が暮らすには広すぎて、そして天井も高い。私は辺りを見回す。何度見回してもここがどこなのか理解出来ない。私の知らない場所。でも落ち着く。少し頭が痛く、記憶が曖昧だ。


「旦那様!!お嬢様が!お嬢様が目を覚まされました!!」

「本当か!?ルリは大丈夫なのか!?」


分からないことや色んな記憶が混ざり混乱してしまう。そのため私はまた気絶してしまった。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


私は七尾蘭々。女子高生だ。普通とは違うところは乙女ゲームが大好きなこと。最近発売された『私、実はお姫様!?~理想の王子様とラブ恋~』という作品に熱を入れていた。そして徹夜したお陰で全ルート(もちろん裏ルートも!)コンプリートできたのだ!


「蘭々〜もう学校行く時間よ〜」

「ご飯間に合わないから持っていくね〜」

「気をつけてね」


優しい母に見送られて私は学校に向かった。その行っていた横断歩道で信号無視した車がこちらに向かってくる。…危ない!


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


そして頭の整理がついた私はまた目が覚めた。


「ルリー!!」

「お嬢様ー!!」


すごく美形な男の人とメイドのお姉さんがすごく泣いている。しかも私を抱きながら。


「えっと…ごめんなさい。私記憶がなくて…私の名前を教えて貰ってもいいですか?」

「ルリ、もしかして私も分からないのか?」

「私もですか?」

「本当に申し訳ありませんが、ええ。」


2人は顔を見合わせた。すごく焦っているよう。


「ルリ。君の名前はルリア・ハーマン。私ハーマン侯爵の娘だ。ちなみに私の名前はウィルム・ハーマンだ。分かったか?」

「分かりました。お父様。」

「それで私はハルルです。」

「今私は何歳ですか?」

「5歳だ。」

「鏡はありますか?」

「お嬢様、どうぞ」


鏡を見ると、別人だった。てことは私は転生したのか。しかもよくよく顔を見てみると、その顔は私が前世最後にやった乙女ゲームの悪役令嬢じゃないか。そのゲームのストーリーでは悪役令嬢はハッピーエンドで国外追放。ノーマルエンドで地獄の修道院行き。バッドエンドなら処刑されてしまう。なんと最悪な結末しかない。これはどのルート共通なのだ。このゲームには5つのルートがある。1つ目は王道の王太子。2つ目は私の実の弟。3つ目は王太子の弟王子。4つ目は宰相の息子。5つ目は王家騎士団長の息子。なぜ私しか悪役がいないのかは多分制作者がめんどくさかっただけだろう。まぁ弟は何とかするとして、あとの方たちは出会わないように気をつけましょう。


「お嬢様、もう夜遅いのでお休みになりますか?」

「ええ、そうさせてもらうね。」

「おやすみなさいませ。」


そして私は忘れていた。婚約者という存在を。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 主人公が国外追放や修道院、処刑を回避しようとがんばっているけど、なかなか回避プラグがただず、(婚約者になっちゃったぽいし)それでも頑張ろうとしているとこをが応援したくなります。 [気になる…
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