ＭとＲの物語　天才小説家Ｍと、不遇の女子高生Ｒが、「幻の第五巻」執筆をめざすアレコレ

　かつて日本を震撼させた、天才小説家、Ｍ。現代に生き、悩める女子高生Ｒ。二人が繰り広げる、おどろおどろしく妖しく、ちょっとエッチな物語。

　日本に潜み棲む、ある霊的な存在への復讐を誓い、前世の記憶を持ったままこの世に転生しようとした、天才作家Ｍは、しかし、神の戯れによりその復讐の対象となる存在の記憶を消され、21世紀の日本に送り込まれる。また、そこで生じた小さなトラブル、ある不幸な少女との邂逅が、彼らの運命の歯車の進行を、大きく変化させることになる。

　この世での生を「ゲーム」と呼び、幸福の中に破壊を、破壊の中に救済を求める作家Ｍと、あの世を支配する「女神」。少女Ｒは、その二人に翻弄されながらも、自らの才能と、その心の奥底に潜む、暗く巨大な「自己破壊欲求」を、少しずつ、知らず知らずのうちに成長させていく。彼らの未来は、今も少しずつ変化している。