閉幕と裏側
「ねぇ、メビウス。あれで良かったの? てっきり、アタイはこの世界を壊させるように仕向けると思ってたよ」
「あの存在では、この世界を壊すには足りない部分がある。急くな、既に考えがある。現時点で脱落者は居ない筈だ」
「うん。強いて言えば。イニシエンが重症を負ったぐらいだね」
「丁度良いぐらいだ。私としてもあの魔王には少し位弱体化してもらったほうが動きやすい。準備は整っているな」
「言われた通りにやったけど、ほんとにこれで次の破壊者が誕生するの?」
「ククッ、正確には破壊者ではないが、そのようになるよう仕向けるのが私の役割だ。何時自我を持つようになるかまでは解らない、引き続き監視しておけ」
「メビウスがそう言うんなら、上手くいくんだろうね。わかったよー」
「そういえば。あの時、世壊シに何を仕掛けた」
「ただサイン(信号)を発するだけのチップだよ。なんかあの妖怪の中に誰かが手紙みたいなのを仕込んでたみたいでね。あのままだと見つけにくいと思って、派手な信号を発するチップを埋め込んじゃった!」
「何か考えがあるのか?」
「いんや? だって、X線の投射であるのは見えたけど。流石に読めないし、別に興味無いしね。だけど、面白そうだと思ったからだよ」
「まぁいい。次の策だ」
「わかったよ。頑張ろうね」
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これでラスト