僕の徒歩
周りを見渡しながら歩く、道は舗装されていて歩きやすいな。
ターニャ村から少し歩くと、周りには何にもなくて荒野みたいな感じなので、風が気持ちいい。
ちょっとだけ自由な感じがする。
時々馬車とすれ違うが、あれはきっとターニャ村にいくのだろう。
そんな景色を見ながら歩いているとぐ~とお腹がなってくる。
村を出たのは午前中で、そろそろお腹が空いてくる頃だ。
歩きながら家で作ったサンドイッチをほおばる。ふふ、旅をしながらのサンドイッチは格別である。
そして地図を取り出す。
ターニャ村には王都行きの馬車は出ていない、なんてったって村だし。
なので今テモカという町に向かっている。
そこからなら王都までの馬車が出ている(って聞いた)
夕方にはつくはずなのだ。はずなのだ。
そうこうしているうちに陽が沈んできた、あれ、これやばいんじゃないの。
いや、一応テントは買ったんだよ。買ったんだけどいきなりこれはないんじゃないの。
そして周りが暗くなってきたくらいに遠くに光が見える。
夕方とか嘘じゃん!!
まったく、、たいまつを買っておいてよかったよ、ほんと。
たいまつに油をたらし、火をつけながら急ぎ足で町に近づいていく。
「ちょっと待った」
あ、なんか兵士さんに止められてしまった。
「おまえさんは何用だ?」
「ターニャ村からこのテモカに来たんですけど、こんな時間になってしまいまして。。」
「ん?まだ夕方だぞ、まあ夏だからもう暗いけどな。」
「あ…!夏はそういうのありましたね…。」
「ん?…で、用はなんだ?」
「王都に行くんで、この町の馬車を使いにきました。」
「すまんが、ちょっと荷物を改めさせてもらおうかな。」
「はい」
僕の荷物は背負い袋に松明と油、小さいテントと保存食が二週間分、お金が三十万エンス、王都までの地図と替えの服が人揃えだ。
問題ないはず。
「うむ、問題なさそうだな、村で一生を終えるやつも多いのに、独り立ちとはやるな!頑張れよ!」
「あはは、そんな立派なもんじゃないですけど、、頑張りますね。」
わりと追い出された感じなのでなんとも言えない気分になる僕である。
「ではここに名前を書いて入ってくれ」
「はい、、、書きました」
「では、もう暗いけど、ようこそテモカへ!」
ふぅ、やっと着いた。さて、、、宿空いてるかなぁ。