07.忘れられない名前
今回はちょっと短いです(汗
「――話し合って…かぁ…。私が言える立場じゃないよね」
そう自嘲気味に呟く。
だって私はあの時、話し合いも相手の話しを聞くこともせず、一方的に繋がりを切ったのだから。
――冷静に――そんな事はちゃんと分かっていた。
しかし、分かっている事と、動ける事は全然別の事なんだと知った。
理性では、話し合った方がよいのだろうと思った。
でも、感情がそれを拒絶した。
――もしもそれが事実だったら?――そう考えると、私は動けなかった。
今では、その事を後悔しているけど、きっと今同じ事が起こっても、私は同じ行動しか取れないだろう。
電話の切れた携帯をパタンと閉じ、ポイッとベッドの上に放り投げる。
『初めましてだな!』
初めて会った時、そう言って笑った彼の顔が浮かぶ。
今まで好きになった人の中で、誰よりも好きで、誰よりも大切だった人。
あの日、あの時、あの場所に行かなければ、まだ一緒にいられたんじゃないかと、何度考えただろう。
『美優』
彼の優しい声が、私を呼ぶのが好きだった。
優しい顔も、意地悪そうな顔も、真剣な顔も、まだどれも思い出せる。
大切で大切で手放したくなくて――、けれど大切過ぎて、真実を知るのが怖くて――私から、繋いでいた手を離してしまった人。
「…春光」
それは、一番会いたくて、一番会うのが怖い人の名前――。
そして、忘れる事の出来ない大切な人の名前。
今週は更新してますね~♪
毎週こんな感じだといいんですけどねw
しっかし、読み直すと誤字や脱字が一杯で…、本当すいません。。
お話の内容的には、一話の前書きに出ていた『ハル』という名前がちゃんと出せました。
美優がまだ引きづってるのは、この春光です。
何故そうなったのか…というのも後々書こうと思います。
あらすじの通り、そのうち(結構先かもだけど)登場予定です。
が、まずは人間関係進めて貰いましょう♪
冴島は結構出てきてたので、次に美優と接点を持つのは違う人です☆
さて、誰だと思いますか??
予想して頂けると嬉しいです♪
ではまた次回。