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LoveStory  作者: 灯月樹青
5/20

05.部屋

「――ただいまっと」


ガチャリと鍵を開けて中に入ると、玄関脇にある明かりをつける。

会社から出て1時間も掛からないうちに、そう遠くない場所にある家へ帰りつく。

まぁ、会社から出て1時間以上かかる場所に、一人暮らしで住んでいる人の方が限りなく少ないとも思うけど。

私の新しい家は、わりと新しいマンションの6階にある1Kの部屋だで、引っ越してきた当初は違和感のあったこの部屋も、一か月経った今は違和感なくなり、自分の家だと感じられるから、人間の適応能力は凄いな~っと思ったりする。

ま、異動になったことによって生活環境がかなり変わったけど、ストレスは感じていないから、もともと私の環境適応能力は高いのだろう。

ん~これって…図太いともいうのだろうか――、…いや、考えないようにしよう。

そんな思考を抱きながらも、身体はもう習慣になったかのように鞄をベッド脇に置き、部屋に二つある窓を開け放つ。

私は閉め切って居た為に淀んだ感じのする空気が、窓を開ける事によって一斉に入れ替わっていく――そんな感じが昔から結構好きだったりする。

習慣のように着替えを行うと、やっと自分の中のスイッチがOFFモードに切り替わるらしい。

もう時間も遅いということで、ガッツリ食べるのもどうかと帰りがけに考えていた献立を思い出しながら、冷蔵庫から目ぼしい食材を取り出していく。

取り出した食材は、トマト、玉葱、人参、ウィンナーと、冷凍してあった冷や飯だ。

まず二口コンロの片方に水を入れた土鍋を置いておき、同時に冷や飯をレンジで温めすぎない程度に解凍していく。

その片方で玉葱、人参、ウィンナーを5ミリ角ほどに切っていく。

一番に火が通りにくい人参を切ると土鍋にいれ、火をつける。

その後切り終わった食材を次々に入れ、それが終わると、既に解凍が終わっていたご飯をザルに入れて、滑りを取るように水洗いし、水をきって同じように土鍋に入れる。

土鍋の蓋をして弱火で煮込みながら、隣コンロの火をつける。

トマトのヘタの方をフォークで刺して火であぶると、パチパチという音を立てながら皮に裂け目が出来ていく。

全体を炙ったら、氷を浮かべた冷水に入れて温度を下げながら、トマトの皮を剥いていく。

これでスルスルと皮が剥けていくのは結構気持ちよい。

皮が剥けてトマトが冷えたら輪切りにし、透明な皿に盛り付け、気分でドレッシングかける。

そして使ったものを洗いながら土鍋の火加減を見、味付けをして卵でとじたら今日の夕食は完成となる。

もともと料理は好きなので、このマンションを気に入った一番の理由は、1Kにも関わらずキッチンが広いから――だったりもする。

多少物が乗ったテーブルの上を片付け、そこにランチョンマットを敷いて、その上に料理を並べていく。

テーブルなどを含め、この家にある家具全部が引っ越し前から持っていたモノで、引っ越してきてから買い替えたり買い足したものは一つもない。

まぁその分引っ越し費用は高くついたが…、そこは会社支払いなので当然見なかった事にした事は言うまでもない。

真新しい物が無い為にマンネリと言えばマンネリだが、その分落ちつける部屋というのも確かだろう。

そんな私の部屋の様相を表すとしたら、まず「女らしくない部屋」だろう。

色調は黒と白のモノトーンカラーで統一されているし、カーテンの色は紺だし、当人が赤系の色があまり好きではないので、部屋に赤系統の色は何処にもない。

部屋に上げた事のある男友達も一様に、「女の部屋に居る気しねぇ」と抜かす始末だ。

女友達に至っては「理想の彼氏の部屋だ!」などと言う輩も…。

まぁ私本人も、そう思わないでもないので何も言えないのだが…。

少しぐらい女らしい部屋にしようと思った事が無い訳ではないが…、部屋を見てわかるように全て実を結ぶことなく終わっていた。

今日は出来れば2話更新しようかなって思ってます。

今日更新しなくても、平日中には更新出来ると思います☆


では、次話で。

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