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LoveStory  作者: 灯月樹青
3/20

03.同期

『かんぱ~い!』


そんな声と共に、ガラスを打ち鳴らす涼しげな音がその場に響いた。

そこは会社近くの大衆居酒屋で、手際良く冴島さんが決めたお店だ。

運よく――というよりは、全員こういう事もあるだろうと思っていたようで、一人も欠けることなく、記念すべき同期での第一回飲み会が開催されているわけである。

この大衆居酒屋の系列には、今まで入った事が無かったのだが、お酒もご飯もそこらの大衆居酒屋よりも美味しく、お店の雰囲気も良かった。


「んじゃ砕けた自己紹介行こうか♪」


割と全員いい感じにお酒が回った頃合いを見計らい、冴島さんがそう提案をする。


「じゃ、勝手に俺からやるわ。多嶋たじま慎吾しんご、27歳。職業プログラマー。趣味は…カメラかな?」


初めに名乗りを上げた彼は、高くも低くもない身長で痩せ型…といってもひ弱な印象はなく、多分年下にモテるだろうな~というお兄さんっぽい雰囲気で、顔立ちは――多分カッコイイ方かな。

会社で私と対角線上(一番遠く)に座ってる人だ。


「えーっと…あと何言えばいい?」

「恋人の有無でも言っとけば?(笑)」

「あーじゃぁ恋人はいない、以上!宜しくな」


そう言って隣人の肩を小突く。


「えーっと、坂井さかい裕史ひろふみ。裕福の[裕]に、歴史の[史]って書くんで、よく[ゆうじ]って間違えられます。年は26。お隣と同じでプログラマー…ってか、この面子ってほぼそうじゃねぇの?趣味はドライブとか山登りとかほぼアウトドア系。彼女は居ます――って言いたい所だけど先日別れたばっかでいません。よろしく~」


彼は会社でも多嶋さんの横に座っていて、かなり陽に焼けていることから、趣味がアウトドア系というのは頷ける感じ。

なんだろう?

身体を動かすのが本当に好きそうで、髪型もかなり短髪なんだけど、スーツを着てもそれに違和感がないんだから、ある意味凄いかも知れない。


「この流れだと次は俺かな?」


そういって腰を上げたのは、坂井さんの隣に座ってた、会社で多嶋さんの前に座ってる人。

知らぬ間に時計回りが順路になったようだ。


小谷こたに拓斗たくと。年は32。趣味は映画で、邦画よりも洋画の方が好み。彼女持ちで、付き合ってからそろそろ5年近くになるかな。これからよろしく」


彼女持ち小島さんの自己紹介が終わると、「いいなぁ~」や「合コンしようぜ~」などの声が飛び交う。

この同期の中で彼女持ちは思ったよりも少ないらしい。


西園寺さいおんじたくみ。年はこの中で最年長かな、35だ。趣味がそのまま仕事になったクチだから、機械弄りが趣味だ。彼女は居ないが嫁と娘がいる。よろしくな」


彼は優しそうなお父さん――と言った所だろうか?

全員の手元を見る限りは、同期唯一の既婚者らしい。

そんな事を考えている間に自分の番になったようで、慌てて立ち上がると自己紹介を始める。


「えーっと、伊藤いとう美優みゆうです。年は今年26になります。趣味はインドアからアウトドアまで結構多趣味で、最近嵌っているのはドライブ――ですが、結構方向音痴です。この辺りはあまり知らないので、お勧めあったら教えてください。彼氏なんて居ません。これから宜しくお願いします」


自己紹介を終えて座る私と入れ替わるかのように、隣の冴島さんが立ち上がる。


「じゃ、最後に俺だな。冴島さえじまあつし。28で趣味らしい趣味はないけど、遊ぶのが好きかな?この中で唯一だと思うけど、異動になる前は営業やってました。プログラミングは学生の時にやった程度なんで、色々教えてください。彼女なし。以上、よろしく」


全員の自己紹介が終ると、まったりとした時間が流れていく。

トイレに立った人の席を別の人が取り、戻ってきた人がその人の席に移動するなど、ちょこまかと座席移動が行われている。

同期全員と話し終わったころには終電が近付き、翌日も仕事という事もあってその場で解散になった。

後で聞いた話ではあるが、独り身が多いという事もあってか、月1ぐらいで同期で集まって飲むぞという決定が強制的になされていたのだと言う。

初めての土地と言う事で不安ではあったが、今までの職場で年齢の近い同僚が居なかったと言う事もあり、楽しそうだなと思いながら、一日目が終わった。

ちょっと説明が多くて楽しくない回かなぁ~?って思ってます。

ま、これで大体の登場人物が揃ったんで、サクサク進めていけたらと思っています♪


次回の更新は週末か来週になると思います。



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