表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コンフィデンスゲーム シーズン2  作者: Dr.Kei
ル・ビトン石岡工場新設保険詐欺編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/15

ファミリーの協力

「何故ですか?」

ピノキオは腹黒に、強気で問いかけた。

「何故か?それは消費者庁が、ル・ビトンから大金の賄賂をもらっているからだ」

腹黒は意地悪そうに言った。

「じゃあ、そのことを東京地検特捜部に言いますね」

ピノキオは、負けじと強気に言い返した。

「証拠は?あなたは、その証拠をどこに持っているんですかー!?ハハハハハ!!」

腹黒は、意地悪そうに高笑いした。

すると、ピノキオは泣き始めた。

「…ぐすん…」

「アハハのハー!泣け泣けー!!ハハハハハ、ハーハハハハハ!!!」

腹黒は、さらに笑い続けた。

ピノキオは、これ以上ここにいても無駄だと思い、無言で庁舎を後にした。

帰り道、彼女は国会議事堂の前を通った。

ーどうせ国は、貧困に喘いでいる人たちのことなんて、ちっとも考えていないんだわー

そう思いながら議事堂を通り過ぎ、王国ホテルへと戻った。

「お帰り。どうだった、ピノちゃん?」

クロネコが声をかけた。

しかしピノキオは落ち込んだ様子で、ぽつりと言った。

「…駄目、でした…」

そして、消費者庁での出来事をファミリーたちに話した。

「私、おかしいことをおかしいって言うのを、諦めるしかないのかなって思っちゃって…もう、どうすればいいのか分からなくなってきました」

そう言うと、ピノキオは号泣し始めた。

ファミリーたちは黙ったままで、部屋には彼女の泣き声だけが響いていた。

すると、Aが口を開いた。

「もう泣かなくてもいいよ、ピノキオ」

ピノキオは泣き止み、顔を上げた。

「Aさん…」

「大丈夫。何があっても、みんなピノキオの味方だ。じゃあみんな、次のターゲットはル・ビトンでいいね?」

「はい!」

ファミリーたちは、やる気満々で答えた。

こうして彼らは王国ホテルをチェックアウトし、拠点へと戻った。

「おー!久しぶりだなあ!!」

スピルバーグが嬉しそうに言った。

「まあ、1年ぶりだからね」

クロネコも微笑んだ。

そしてファミリーたちはオフィスで、作戦会議を始めた。

「まず、作戦を立てよう。何かいい案はあるか?」

ポンジが問いかけたが…

「うーん…」

誰もすぐには思いつかなかった。

「じゃあまずは、ル・ビトンに関する最新ニュースを集めよう」

そう言って、全員がパソコンで検索を始めた。

しかし…

「ワニ革製品の販売に関するニュースしか出てきませんね…」

ピノキオは困ったように言った。

するとクロネコが尋ねた。

「ピノちゃん、それ、何で検索してるの?」

「え?ヤハーニュースですけど…」

「だから駄目なのよ。私は文秋オンラインで調べてるから、ほかの情報も出てくるわよ。ほら」

クロネコは、画面を皆に見せた。

ール・ビトン、茨城県石岡市に工場新設予定ー

「え、本当だ!?」

ピノキオは驚いた。

「でしょ。じゃあ、茨城県石岡市に何があるか、調べると…ほら。」

ーダチョウランドー

「ダチョウランド?何ですか、それ?」

「日本最大級のダチョウ観光牧場よ。でも、2020年のコロナ禍の影響で閉園したの。これがどういう意味かもう分かったわよね?」

数秒後、ピノキオの顔色が変わった。

「…ダチョウの革を、製品に」

「そういうことなの。これはあくまで推測だけど、火に油を注ぐから公表せず、内密に進めてたんだと思うわ」

クロネコは、さらに詳しく説明した。

「じゃあ、その情報を元に作戦を立てていこう。次に、どこの業界を狙おうか?」

ポンジはファミリーたちに問いかけた。

「まず銀行は、もう決まっていると思うから駄目だ。不動産も、建設予定地がすでに決まっているから駄目。となると、残るのは後々契約が行われる保険会社だ」

ニコラは冷静に説明した。

「じゃあ、保険会社に入社する形でいこう」

ポンジはそう言って決断した。

「待って下さい。前回は、たまたまみずなフィナンシャルグループが横浜に繋がりがあったから良かったですが、今回はル・ビトンがどの保険会社と契約するか分かりません。まずはル・ビトン側から情報を入手し、その保険会社を特定してから入社する必要があります」

ピノキオは的確に指摘した。

「そうだな。じゃあまず、ル・ビトンジャパンの社員と繋がりを持って情報を入手する。その後、その保険会社に入社し、ル・ビトンと契約する際に、うちの口座へ振り込ませる。そして、新設される工場については、ヘルメスのファミリー以外から実行役を見つけ、放火させる。最後に、その事件を理由に保険会社を退社する、これでいいな?」

ポンジはファミリーたちを見回した。

「はい!」

「じゃあ、みんなでル・ビトンをぶっ潰すために頑張ろう!!」

ポンジは希望に満ちた声で言った。

一方、警視庁では深夜まで本部会議が行われていた。

「じゃあ、手口班」

山岡が指示を出す。

「はい、古賀です。ヘルメスは、融資取引の際に企業連合が提出した各口座の情報を利用し、別の銀行口座へ資金を移しています。その後の融資金の行方は不明です、以上」

「じゃあ次、犯人特定班」

「はい、宇佐美です。5つの銀行に勤務している銀行員のうち、企業連合の口座情報にアクセスできる人物は134人。その中で、特に怪しいのは13人です、以上」

宇佐美はハキハキと報告した。

「じゃあ最後に、世論班」

「はい、高木です。ツッターでは、事件報道を受けて、「ヘルメスは貧しい人々の味方だ」という意見と、「ヘルメスは極悪な詐欺師だ」という意見に大きく分かれています、以上。」

「これで今日の本部会議は終わりにする。

残りたい者は残って構わない。では、解散。」

山岡の一言で会議は終了し、ほとんどの職員は帰宅したが、数人は席に残った。

「はあ…なかなか見つかりませんね、犯人」

ニコラは疲れた様子で言った。

「仕方ないだろ。今回の詐欺グループは、かなり手強い」

山岡も同じく疲れた声で応じた。

「じゃあ、もう諦めるしかないかあ」

切野は半ば投げやりにそう言い、黒木から渡された書類をペラペラとめくり始めた。

すると…

「あれ?この書類、何かおかしい…」

「だから、四井墨共銀行やバンキング・オブ・アメリカにも何度も問い合わせたけど、事件性があるような情報は一切ないって…」

「いや、そうじゃなくて…。

この書類、加工されています」

切野は、ついに書類に隠された秘密に気づいてしまったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ