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転生したら野球します  作者: 唐揚げ
幼少期
6/8

新年の挨拶

2008年1月4日



「ばぁば〜」

「あら〜、ねえ聞いたあなた、幸司ちゃん私のことばぁば〜って読んだわよ♪」

「……」

「……」


年が明けた。

今、俺たちは祖父母とリモートで新年の挨拶をしている。


俺の一言で姦しく騒いでいたのは、母さんの母親で俺のお婆ちゃんでもある洋子婆ちゃん。年齢は40代前半、でも30代後半と言われても違和感ないくらい若い。

見た目は母さんをそっくりそのまま老けさせた感じだ。



そして、そんな婆ちゃんと対照的に無言で腕を組んでこっちをじっと見て決めるのが。母さんの父親で俺のお爺ちゃんでもある元治爺ちゃん。年齢は洋子婆ちゃんと同じ40代前半で、見た目は、スキンヘッドで眼光が鋭く、ヤクザの親分みたいな感じだ。でも少し父さんと雰囲気が似ている。(無愛想なのよ似ている)


婆ちゃん達に野球能力鑑定をしようとしたが、ビデオ電話だからなのか出来なかった。


補足:母さんの旧姓は高乃


ちなみに父方の爺ちゃん婆ちゃんはすでに亡くなっているらしい。会ってみたかったなぁ



「ごめんなさい、全然そっちに帰れてなくて」

「気にしないでちょうだい。それに幸司ちゃんまだちっちゃいんだからしょうがないわよ、それに私達の

方がいければいいんだけど……」

「そっちの方こそ気にしないでよ、学校と会社忙しいんでしょう、しょうがないよ」

「ならどっちもしょうがないわね」

「そうそうしょうがない、しょうがない」

「うふふ♪」

「あはは」




そう言って笑いあう、母さんと洋子婆ちゃん

洋子婆ちゃんと元治爺ちゃんは東京で学校一校、会社一社を経営しており、なかなか時間が取れなくまだ直接会ったことはない。




「あっそうだ、お母さんとお父さんに重大発表がありまぁ〜す」


笑うのをそうそうに母さんが話を切り出した。


「お腹の子の性別が分かりましたぁ〜」

「あら〜、それでどっちなの」

「……」


嬉しそうにどっちなのかを聞く洋子婆ちゃん。元治爺ちゃんはいつもどうり無言だ。俺はもうどっちなのか知ってる。



「男の子で〜す」

「……そうか」

「あらあら、よかったわね幸司ちゃん。弟かわできるわよ」


一言だけ呟く元治爺ちゃんと俺の方を向いて弟が出来ることを祝福してくれる洋子婆ちゃん。


そう弟が出来るのだ。弟の手本になるようなかっこいい兄にならんとな。


それから色々話した後に通話が終了した。












視点:高乃元治




「じゃあそろそろビデオ電話切りましょうか、これ以上は幸司ちゃんに付き合わせるのも可哀想だし」


(ああ、幸せな時間が終わってしまう)


「それもそうねじゃあコウちゃん、ジィジとバァバにバイバーイってして」


「ばぁいばーい」


そう最後に幸司が言ってプツンとテレビ電話が切れた。


「紗子達がせっかくテレビ電話してくれたのになんですかあなたは、不機嫌そうに腕組んで何も喋らないなんて」


テレビ電話が切れたあと、妻洋子が文句を言う。


「だってしょうがないだろ、娘夫婦や孫の前では威厳のある爺ちゃんで居たいのワシは」

(本当は緊張して喋れなかっただけだけど)


「呆れた。43歳にもなった爺さんがそんな理由喋らないなんて。恥ずかし言ったらありゃしないですよ」


(へっなんとでも言ってろ、そんな自分だって41歳の婆さんのくせに……はぁ孫達に直接会いたいなぁ)





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