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第1話「ifの力」

「くそっ!コロナ禍での業績悪化を景気に対立していた上司に退職勧奨された」

俺、アダルフ・ヒュードラーは街を歩きながら怒っていた。

俺は村闇製作所の設計者であった。

優秀な俺は無能上司に脅威とみなされクビにされたのだ。

この会社はクソだ。足を引っ張る無能な同僚達。どの技術も俺が開発した物だというのに。

俺の怒りが限界を超えて憤死しそうなほど怒りがこみ上げた時、

目眩がして意識が薄れてきた。スマホのボタンふたつを押して緊急通報をオンにした。

そして目の前が真っ暗になった。

次に気がついた時、俺は病院のベッドの上にいた。

そしてベッドの横に誰か居るのに気がついた。

妹が見舞いに来てくれたのかと思ったが、見ると青い服に黒いフードを被った女性だった。

金髪碧眼美女のシスターのようだ。

「私はルクレツィア。あなたを封印しなければなりません。転生しないようにコキュートスに氷漬けにします。封印する前にあなたに説明するのがせめてもの慈悲と思い、目を覚ますまで待たせていただきました。」

「あなたは怒りによって並行世界を発生させて神に封印されていた才能が目覚めました。名言を現実にする力です」

「では、あなたを封印します。」ルクレツィアはお祈りのポーズで呪文を唱え始めた。

「主のみたまは火のごと燃え~」

俺の体が指先の末端から痺れて動けなくなり始めた。

「くそっコキュートスで氷漬けなんて生きたままサタンの隣で未来永劫氷漬けかよ。死ぬより酷い」

そして俺は使えるという名言を現実化する能力を元に名言を思い出そうとした。

アインシュタインの名言を思い出し発言した。

「平和は力では保たれない。平和はただ分かりあうことで、達成できるのだ。」

その瞬間シスターがうつむき両手で胸を抑えて震えだした。俺を封印する呪文が中断されたようだ。

次にふさわしい名言が思いつき言った。

「昨日の敵は今日の友!」

するとシスターは顔を上げると満面の笑みで俺に抱きついてきた。

「アダルフ様~!」

どうやらシスター→ルクレツィアは俺の同志になってくれたようだ。

そして俺とルクレツィアは目を閉じ唇を合わせた。

俺は退院しルクレツィアと自宅のアパルテに向かった。

リビングで再びルクレツィアと熱いベーゼを交わした。

ルクレツィアは俺を押し倒してきた。そして夜が明けた。

次の日ルクレツィアは検査薬を使うと陽性だったと明かした。

名言を思い出した。

「完璧超人」ルクレツィアに青い霧が吸い込まれていった。

「血は水より濃い」赤い霧が吸い込まれていった。

二人で病院前に来ると「光陰矢の如し」

するとルクレツィアはあっという間に臨月の状態になり、病院で出産した。

長男ギムレーが誕生した。

「時は全ての傷を癒す」

ルクレツィアの体は妊娠前の状態に戻った。

「体が一気に楽になりました。肉割れもなくなりましたし」

「だぁだぁ」

「シュレディンガーの猫」

するとギムレーは並行世界に行き成長し医者兼物理学者になった姿でこちらの世界に戻ってきた。

「父上、ギムレー帰還致しました。」

次に俺はギムレーに司令を出した。

「産めよ増やせよ地に満ちよ。 そしてその地を支配せよ。」

「はっ御意」

するとギムレーは名言を唱えた

「シュレディンガーの猫」

並行世界に消えた。

ギムレーは名言を唱えた。

「万人の万人に対する戦い」

世界は闘争状態になった。

「神の見えざる手」

ギムレーは見えない手を発生させることができた。

次にチンギス・ハーンの名言を唱えた。

「男が味わえる最大の喜びは、敵を征服して自分の前に引きずりだすことである。敵の馬に乗り、敵の所有物を奪うこと。敵が愛する者たちの目を涙でぬらすこと。そして敵の妻や娘を、自分の腕にかたく抱きしめることだ」

「憎くなく 二人寄れば いつもハッピー」

馬に乗ると光の速さでユーラシア大陸中で見えざる手を使って戦い女達を自らの氏族にした。

アルメニアで床に倒れ込み後ずさりする美少女を抱きしめこういった。

「ほら、怖くない。怖くない。」

ギムレーは歴史上チンギス・ハーンを超える人数の子孫を持った男アルファメイルになった。

その頃、俺アダルフはラスベガスのカジノに行くと膝の上にルクレツィアを侍らせながらギャンブルに興じていた。

「神はサイコロを振らない」

ジャックポットが当たり莫大な金が入ってきた。

並行世界を渡り歩き、ジャックポット当選を繰り返した。

「金は金のある所に集まる」

株で読みを当て続けて資産を増やした。

俺は築いた資産で庭に噴水のある豪邸を建てた。

そして、邸宅の上空に急速に雲が集まり始めた。

すると巨大な赤い槍が庭の噴水があった場所に突き刺さっていた。

噴水のコンクリートの破片が建物の窓を破壊した。

天から声が聞こえた。

「ルクレツィアよ。使命を忘れたのか?」

俺とルクレツィアは槍の刺さっている場所に吸い寄せられた。

そこには人間の3倍はある身長の筋骨隆々の魔人が腕を組んで立っていた。

魔人は巨大なブーメランを投げる構えを取った。

アインシュタインの名言を思い出し発言した。

「平和は力では保たれない。平和はただ分かりあうことで、達成できるのだ。」

構わず魔人はブーメランを投げて豪邸を破壊した。

魔人は言った。

「そんな力、我々天使には通用せぬわ」

揺り戻しだ。絶体絶命の危機が訪れた。




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