ーリーパーさん絡まれる。
冒険者ギルドに入ります!
ーギギィー。。。ー
扉を開けると早速汗臭いような独特の香りが漂って漂う。
混雑したギルド内には新人冒険者だけではなくベテランの冒険者もいる。
おおよその人々は酒を片手にスカウト活動やら自分を売り込んだりしているようだ。
ーーオイコラァ!
怒号が飛んできた。
「なんやお前!えらい殺気出しとるやないか!わしに喧嘩でも売りたいんか?買うたるでーwお前が金払う方やけどな!」
荒くれ者のベテランらしき冒険者がグリムリーパーにいきなり殴りかかる。
「こざかしい。」
グリムリーパーは間髪入れず魔法詠唱を始める。
ーアイシクルダガーー
ほぼ無詠唱から繰り出される氷の刃。
荒くれ者のベテランらしき冒険者のつま先を直撃。
直後片足が吹き飛ぶ。
「ギャァォォォォ」
叫び声が聞こえる。
「ふむ。ベテランらしいが新人か。」
グリムリーパーは自分の実力をわかっていません。
ードカドカダカダカー
ギルド憲兵隊が走ってやってきた。
「冒険者ギルド内での暴力行為は殺されたとして文句は言えん!双方制圧してくれる!」
そうなのです。ギルド内での暴力行為は禁止されています。
荒くれ者が集まる場所なので当然ではありますが。
「ほう。やっと人に会えたと思い戯れたぐらいでここまで人と遊べるのか。嬉しいなぁ!」
グリムリーパーはニヤニヤしながら独り言をつづける。
「まぁ良いではないか人間。私を倒せば褒美を、いや、、、世界をくれてやろうではないか!クァッハッハッハァ」
ギルド憲兵隊はその時思った。
「こいつ厨二病なんだろうな。。。しかし、ギルド内の秩序をーーー」
思考を遮るかのように爆音が鳴る
ードゴァンンンンー
「やめなさい! 記録石をみていましたがそのダークエルフは正当防衛。足を飛ばされた冒険者は責任をすでに足で払っているでしょう!」
とても綺麗なエルフが奥から出てきた。
キラキラと光る髪の毛。見つめられると意識を失いそうになるほど綺麗な目。
気の強そうな唇。
「私は冒険者ギルド最高責任者にしてあるで村の村長、ハイエルフのライラと申す!私のこの発言の後よりの争いは我がギルド及び、アルデ村への侮辱とみなし滅殺とします!」
ーエリアサイレンスー
グリムリーパーは久しぶりの会話の為言葉を整理する時間を作る。
サイレンスを唱えると周りの喧騒が一瞬にして消えた。
「とりあえず。私を冒険者に登録してくれないだろうか。しばらく他の種族と交流していない為至らぬ点は謝罪する。」
ーリムーブカーズー
すぐに魔法での拘束を解除する。
周囲はざわついた。
ーおい!なんだ!?こんな高位の魔法使えるやつなんざ見た事ねえぞ!
ーいや、あれは攻城戦に参加している上位魔導師、もしくはハイエルフぐらいじゃないとつかえねぇぞ!
ーなんやあいつは!ダークエルフなんてここ最近やっといちびって外に出てきた根性なしかと思っとったけどあんなんおかしいやん!
ライラが口を開く。
「貴方は私が担当します。ギルド長室まで一緒に来てください。そちらで受付業務、及びに冒険者ルール講習、並びに一般教養のテストを行います。」
グリムリーパーさんはやばい奴認定されてしまいました。
リーパーさん寂しがりのくせにラスボス感抜けません。
損するタイプです。