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ゴブリン5話

「でひゅっぽぽぽっぷぷぷぷぷぉぽぽぽっほほほう!!!」


ゴブリンは、突如奇声を上げた。彼は迫りくる現実に対し、考えることを放棄した。


戦わねば。この醜く残酷な世界で。殺さねば殺される。そんな残酷な世界で。



彼は思い出していた。かつていた人間世界でのこと。小学校の時、好きな女の子の縦笛をなめたこと。


それをスマホで撮影されていたため、次の日から小学校に居場所がなくなってしまったこと。


その後起きたクラス一番の美少女のパンツが盗まれる事件が起きた時、無実なのに前科があるという理由で、証拠もないのにパンツ泥棒の汚名を着せられたこと。


それを父親に相談したとき「やっぱり血筋やな。じつは俺も昔、したことあるねん…」と告白されたこと。

その相談現場を母と妹に見られ、家族会議になったこと。


そして、父親のカバンの中から、クラス一番の美少女のパンツが出てきたこと。


そして、自分がオタクの引きこもりに落ちていったこと。



そのすべての人生の数々の思い出が、まるで走馬灯のように彼の頭の中を走り回った。


「ごぶぅぅうううううううううっっっ!!!!!!!」


彼は激しい咆哮を上げる。まるで俺の居場所など、世界のどこにもないのだと訴えるように。


その頬に伝う、涙が。彼をかつて恥ずかしながらもかつて人間であったことを思い起こされるのだ。


「死ねぇリア充ぅうううううううううううううううううううっ!!!!!!!!」


スライムスレイヤーは狙わない。強そうだから。最後までゴブリンは卑怯だった。

ゴブリンのこん棒が、少女に襲いかかった。


(続く)


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