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ゴブリン3話
少女が、おもむろに口を開いた。
「あの……ゴブリン……ですよね…?」
ゴブリンは涙を止めた。そうだ。この少女。どこかで見た面影がある。
どこか懐かしいその姿。そうだ。かつて、俺が愛した人。
もうはるか昔、転生する前に愛を誓いあった、愛しき君……。
その時、少女は叫んだ。
「ひぃいいいいいいっ!!!!!!!!! ゴブリンよぉおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!
いやあああああああああっ!!!!!!!レ〇プされるっ!! レ〇プされるわあああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!」
泣き叫ぶ少女。かつて愛を誓いあった姫君とかはすべて妄想だったと思い出したとき、ゴブリンは次に何をすべきか考え続けた。
そのとき、向こうから重い足音が聞こえてきた。
がしゃ。がしゃ。
「助けてぇ!!」
少女が叫んだ。
「スライムスレイヤーさんっ!!」
そして現れたその男。スライムスレイヤーは言った。
「スライムはどこだ」
ゴブリンは思った。いや、少なくとも俺はスライムではない、と。
(続く)