女王
食事を終えると、早速服屋へと向かった。
「ところで、城へは三人で行くの?」
「残念ながら姉様一人しか入れないのです、普通は会うことも難しいのですが、今回はこの国の巫女である姉様の紹介状があるので、特別に許可が降りたのです」
「ハルはまたお留守番ですかぁ、ご主人様ばっかりずるいです」
「こればかりは仕方ないのです、私もできれば陛下に直接お会いしたかったのですが」
今回会えるだけでもラッキーだということか、実質この国のトップと面会できるんだ、何か有力な情報とか聞けたらいいな。
「これなんか似合うのです」
「これも可愛いで、すご主人様」
服はこの二人に任せよう。しばらくして二人が選んだドレス決まった。
「姉様素敵なのです」
「ご主人様、綺麗」
なんか、こういう格好はしょうに合わないが仕方ない。
「くれぐれも粗相のないようにするのですよ、発言はすべて姉様の発言になるのですから」
「でもいちを、妹ということなんだろう?」
「どちらにせよ姉様の紹介状できてるのですから、姉様代理ということなのです」
確かにそうか、しかしそんな丁寧な言葉遣い出来るだろうか不安になってきた。
「そろそろ時間なのです」
ドレスをレンタルし城へと向かうと、門の前で衛兵に止められる。
「通行書の提示を」
ミナが何やら渡すと衛兵と目があった。
「これはこれは、巫女様ようこそいらっしゃいました。どうぞ中へお入りください」
「では、いってらっしゃいなのです。くれぐれも粗相のない…」
「分かってるよ」
中へ入ると兵士に部屋へ案内される。
「こちらでお待ちください」
そう言い残し部屋に残された。辺りを見渡すと高そうな壺やフカフカのソファー今までとは明らかに違う雰囲気を感じる。今から女王様がくるのか、なんかだんだん緊張してきたぞ。この国のことやできれば魔族や竜族のことも聞けたらいいな。
「おお、キアラ久しいな約束通り会いに来てくれたのだな」
戸が開くと同時に現れたのは金色の髪に蒼い瞳の美しいまだ幼さの残る少女もとい女王だった。というか俺はキアラではないのだが先に説明が必要なようだ。
「えっと…」
「どうした浮かばない顔をして、もしかして余の事を忘れたのではなかろうな?」
「忘れたといいますか…」
「まぁよい、実際に約束通り会いに来てくれたのだ友としてこれほど喜ばしいことはないぞ」
「は、はぁ」
なんか一方的に話を進められてなかなか切り出せないな。
「えっとですね…」
「ところでキアラよしばらく見ないうちに、雰囲気がだいぶ変わったようじゃが何かあったのか?」
「それは…」
「もしかして、体調が悪いのではないか?それならそうと言ってくれればよかろう、誰かおぬか医者を呼べ」
どうしよう、まったく話を聞かない女王様だ。これでは話を聞き出すどころではない。すると隣にいた執事らしき男が何やら耳打ちをする。
「なんじゃ?ふむふむ、キアラが何か話があると?それなら早く言えばよかろう、遠慮などするでない」
遠慮も何も話させてもらえなかったんだけど…、とにかくこれでやっと本題に入れそうだ。キアラから預かった手紙を女王様に手渡す。
「なんじゃこれは?目の前におるのだから話せばよかろう」
「とにかく一度それをお読みください」
「ふむ、おかしなやつだな」
しばらく手紙に目を通すと再び話し出す。
「すると、そなたはキアラではなくその妹君であると?」
「はい、姉は巫女として町を離れることが出来なかったため、代理として私がこうして来たのでございます」
「そなたがキアラののう…」
そう言うとじっと不思議そうに顔を見回す。
「そっくりだな、まさか妹君だったとは許すがよい、しかし年の離れた妹がいるとは聞いていたがまさかもう一人いたとはな」
「姉とは双子の姉妹なんですオホホ」
我ながら適当な嘘だがこれが一番信憑性が高いだろう。
「双子の姉妹か…」
ん、どうしたんださっきまでの元気がなくなり、どこか遠くを見るような目をしている。
「どうかなさいましたか?」
「いやなんでもない、して、そなたは何をしに余に会いに来たのだ?」
「もちろん、陛下の生誕を祝いにきたのです」
そう言うとキアラから預かっていた手土産を渡す。
「おお、すまぬの流石我が友、の妹君なのじゃ」
「それで、少しお聞きしたいことがいくつかあるのですが」
「ふむ、良かろうなんでも聞くがよい」




