アモール王国へ
「イエ」
「絵の具」
「グ、グ…」
何をしているのかと言うと、ミナとしりとりをしているのだ。ただのしりとりではない、日本語でのしりとりだ。あれからミナは何かと日本語について知りたがるものだから単語を色々使うしりとりを教えたら、はまってしまったらしい。
「ずるいのです、ぐなんてもので始まるものはないのです」
「そんなことはない、グローブとか、軍手とか」
「それはまだ知らない言葉なのです」
「それに分からないことが沢山あるのです、例えば母とお母さんは同じ意味なのになぜ呼び方がいくつもあるのですか、ちょっとと少しの違いも分からないのです」
「うーん、なぜと言われてもなぁ、場面で使い分けてるとしかいいようがない」
まさかミナがここまで食いつくとは思わなかった、そういえばこの体になったときから違和感なくこの世界の言葉を使ってたど、キアラが色々な言語の知識があってよかった。意志疎通ができなければここまでスムーズにはこれなかっただろう。それに日本語を教えるとなるとなかなか難しいな、知識があるからといってもそれを教えるとなるとまた別のスキルが必要だな。
「ところで、日本とはどの辺りにあるのです?」
「それは…」
どう説明すればいいのか、へたにここにあると言って行ってみたいとかいわれたら嘘つきになるし、かといって別世界にあるとか言っても信じてもらえないだろうし。
「信じてもらえないかもしれないけど、この世界にはないんだよ、地球っていう星にあるごく小さな国なんだ」
「…、信じられないのです」
ですよねー
「っと言いたいところですが、姉様の教えてくれた言葉やその日本という国の話が全部姉様が考えたほら話とは思えないのです。それが全部作り話だったらよほどの天才なのです、でもその線はなさそうなのです」
なんか遠回しにバカにされた気がするのは気のせいだろうか。
「でもこっちにこれたということは、そっち側にも行けるということなのですよね?」
「うーんどうだろう、戻してやるとは言われたけど行き来出来るようにしてやるとは言われてないしなぁ」
「誰に言われたのですか?」
「なんか光、白い玉」
「とたんに胡散臭くなってきたのです」
「いや本当なんだって、この星で活躍したら元の場所に戻してやるって」
「では、その時ミナも連れていってください!」
「行ったとしてここに戻れる保証はないよ?それに、三人分地球に送ってくれるかもわからないし」
「三人?」
「あぁ、ハルも私と同じところから来たんだよ」
「それは初耳なのです、後でハルさんにも色々聞くのです」
ハルよ、頼むから余計なことは喋らないでくれよ。
「それと、あの光の玉も確かに胡散臭かったから本当に戻してくれるかも分からないよ、まぁそれにかけるしか方法はないんだけど」
「そうですか…、でもミナは見てみたいです空とぶ乗り物や、馬より早く走る乗り物、コンビニというのも気になります」
「そんなだから、日本語を勉強してもあまり役に立たないと思うけど」
「役に立つたたないは別にいいのです、自分の知らないことを知りたいだけなのです」
そんなに目を輝かせながら言われたらもう教えない何て言えないな。
「分かった、じゃあ今度は日常会話とか教えよう」
「是非、是非なのです」
アモール王国へとつく間、ミナとの日本語レッスンは続いた。




