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ロボットの俺、美少女になる

どこまで進んだのか、方向感覚もわからない洞窟の中をひたすら走り続けた。機械だからか、疲れは全く感じなかった。しばらくすると後ろを追いかけていた人の声も聞こえなくなった。


どうやら撒いたらしい、それにしてもずいぶん奥まできてしまった。ここが何処なのかもわからない。


「ニコ」


「はい、マスター」


「現在地は?」


「座標検索中・・・・・現在地、リンド大陸にあるミドレイユ洞窟の深層部と確認しました」


さっき追ってきた奴らが魔物がどうとかいってたな・・・。気をつけて進もう。


ひたすら下へと向かっていると開けたところに出た。そこは今までの所とは明らかに雰囲気が違い、天井も高く中央には大きな水晶のようなものが置かれてある。


近寄ってみると、水晶体の中には何やら人らしき物が閉じ込められていた。


「ニコ、これは?」


「解析中・・・・・・・、どうやらここに封印された者の結晶体のヨウデス」


なぜこんなところに封印?封印って魔法的な?


「この世界には魔法みたいなものがあるのか?」


「イエス、マスターこの星には魔法は存在します。主に、この世界を覆っている自然エネルギー、精霊の力を借り、それを実体化したものが魔法にあたります。この封印も魔法の一種だと考えられます」


「この封印を解くことはできるのか?」


「ノー、マスター今のマスターの力ではこの封印を解くことは不可能です。ただし一時的に取り込むことはできます」


ふーん、成る程無理か・・・・って、ん?今取り込むとか言わなかったか?


「はい、マスターは他の物質を取り込みそれを解析、構築、再現することが可能です」


おいおい、ちょっと待てそんな特殊能力今知ったぞ!?


「マスターキーによるアクセス権限がマスターに譲渡されたため、すべての制限が解除されました。よって、あらゆる情報を開示できます」


成る程、博士が胸にさしたこのマスターキーのおかげで今まで制限されていたものが、使えるようになったらしい。


「この少女を取り込むとどうなるんだ?」


「ブラックホールシステムにより、回収、収納された後そこで解析、構築し、それを再現することが可能です」


まてまて、今物騒な言葉が出てきたんだが!?ブラックホール?そんなものを使ってだいじょうぶなのか?それにすいこんじゃったらもう出せないんじゃないの!?


「ノー、マスター収納されたものは、出すことも可能です。また、一度解析したものは出してしまっても現状を維持できます」


「じゃあこの結晶化された人を吸い込んでも問題はないんだな?」


「ハイ、ただし封印は解除できませんので結晶ごと収納することになります」


「この結晶の中の人を解析した場合は俺の体は人になるってことでいいんだよな?」


「その認識で間違いありません」


じゃあ、収納しといて封印を解く方法を会得したら、出せばいいか。いつまでもこの機械の体ではなにかと不便だしな、そう思い結晶に近づき触れる。


「これより対象を回収します。システム起動」


一瞬だった、結晶ごと目の前から姿を消した。結晶があった場所には、すっぽりと穴が空いてしまっている。


「回収した物質を解析中・・・・・・・・・・・・・・・。」


「これより、構築します」


おおお!機械むき出しだった俺の体は、みるみる肉付けされ人間の体が構築されていく。科学の力ってスゲー!


そこで重大な問題に気づく、落ち着け冷静に考えるんだ。目を閉じ深呼吸をした後、もう一度確かめる。


「…、俺女になってるぅー!」


「お、お、おおい、ニコなんで服はないんだ?」


「人体以外の部分は異物ですので、構築は不可能です」


マジか、俺は恐る恐る胸を触ってみる、柔らかいおい待て待てこの体は他人のしかも女性の体だ、あまり触るのはよそう。普通ならここで喜ぶところだろうが、童貞の俺にはかなりきついし目のやり場に困る。自分の体なのに!周りを見渡すと布が落ちていた。仕方ないこれでしばらく我慢するか。ロボットになったときはどうなるかと思ったが、人間になれてよかった。性転換しちゃったけどぉぉ!

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