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一息

扉を開けると中は真っ暗で電気はついてないみたいだ。俺は、ベッドらしきものに横になるとよほど疲れていたのかすぐに眠りについた。


こっちに来てから数日間たった、ハルナさんは元気だろうかまだ俺のことを思ってくれているだろうか、とにかく早くもとの世界に戻ってこの思いを伝える、それだけだ。


気がつけば朝だった。うっすらと目を開けると目の前にハルの顔がある。


しまった、暗くてよく見えなかったが間違えてハルのベッドで寝てしまっていたらしい、起き上がろうとするが、ハルに手を捕まれていて身動きがとれん、どうしよう。


「ハル起きて、朝ですよぉー」


「んー、ご主人?」


「ご主人様!」


ゴツン


突然飛び起きたハルの額とぶつかる。


「いったぁ」


「す、すみませんご主人様」


「いや、大丈夫だよアハハ」


頭がじんじんする、寝起きにこれはさすがにきつい。


「いつ帰えられたのですか?、まる一日帰られなかったのでハルは心配しました」


どうやら洞窟にいる間に一日たってしまっていたらしい。


「昨日の夜中に帰ったんだよ、すまないな心配かけて、でもモンスターの出所は絶ったからこれでもう魔物が増えることはないはずだよ」


「そうですか…、もうあんな出来事は起きてほしくないです」


「あぁ、今日はあの村にいってちゃんと弔ってあげようと思う」


「はい、ハルも行きます。ですがその前に」


「ん?」


ハルはすんすんと鼻をならしながら俺の回りを一周する。


「ご主人様少し臭います」


そういえばあのまま寝たから言われてみれば少し臭うかな…、先に風呂に入ってからいくとするか。


大浴場に向かうと服を脱ぎ捨てる。するとポケットから虹色に輝く石が転がり落ちた。これはリッチーから手に入れた魔法石か、それを拾い上げると中に入る。


「ご主人様、お背中をお流しします」


「あー、そこそこ」


最初は抵抗あったが、慣れるとなかなかどうして気持ちいい、体を洗い終わると湯船に浸かり一息つく。


「はぁー生き返る」


「一度死んだ身からすると、妙に説得力がありますね」


湯船に浸かりながら、手に持っていた魔法石を見つめる。石は不思議な光を放ちながらキラキラと輝いてこの世のものとは思えない、まさに魔法石といった感じだ。


「ご主人様、その石綺麗ですね」


ハルも興味津々に石を見つめる。っと、ガラリと浴場のドアが開きミナが入ってきた。


「姉…アキラさんも入っていましたか」


ミナの背後に忍び寄ると頭に水を被せる。


「な、何をするのです」


「髪を洗ってあげようと思ってねー」


「髪くらい自分で洗えるのです」


っといいつつ抵抗はしないようだ、ミナの白くて長い髪はとても艶かでシルクのような手触りだ。


「ずるいですぅ、ハルも洗ってください」


「そういえば、この女性は誰なのですか?」


「えっとぉ…」


どうしよう、なんて説明すればいいのだろうか、異世界から一緒に転生して来ましたなんて信じられないだろうし。


「ハルはご主人様のペットです!」


「……」


「アキラさん、あなたは…」


「いや、ちょっと待て何か誤解している。ハルの言っていることは間違いだ、いや間違いじゃないけどミーが思っているような関係じゃない!」


再びドアがガラリと開き誰が入ってきた。


「あらあら、二人とも仲良くなっちゃって」


入ってきたのはキアラだった。


「姉様、昨晩はご迷惑をお掛けしたのです」


「あまりにもアキラさんの背中でぐっすりと寝ていたから、起こさずそのままベッドに寝かせておいただけですよ?」


「ち、違うのです激しい戦闘で疲れていたのでつい…」


「まぁまぁ、積もる話はお湯に浸かってからいたしましょう」


四人で再び温泉に浸かる、はぁ心に溜まった黒いものが洗われていく、やはり温泉はいい最高だ。


「いつ見ても私とそっくりですね、双子の妹が出来たみたい」


そっくりというか、おそらく遺伝子レベルで全く()()だろう。しかし、中身が違うとこうも差がでるものか。


「知っていると思いますが、私たちはこれまで二人で生き抜いてきました。血の繋がった家族はこの世にたった二人だけでしたので妹が二人になったみたいで私もミーもとても嬉しいです」


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