表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/99

決着

魔物の攻撃は強力、おまけに魔法も使ってくる上に毒でじわじわと体力も削られていく。このままでは勝てない。


「アキラ、俺が合図したらそっちに敵を引きつけてくれ」


ゼルに何か考えがあるのかもしれない幸いなことにこいつは魔獣、前に戦った魔物は人語も話せてこちらの会話も聞き取れていたが、こいつには作戦がバレることはなさそうだ。俺は二匹の魔獣と戦いながらゼルの合図を待つ。


「今だ!」


魔物に一太刀浴びせると、後方へ引いた。怒った魔物はそのままアキラを追撃せんと突進していく。


よしアキラが敵を引きつけてくれたな、ここからは俺の勘だよりだ。深呼吸をし目を閉じる。蛇はそのすきを見逃さず噛み付こうと襲いかかってくるが、ゼルは動こうとしない。


蛇の牙がゼルを襲う寸前一歩下がと、牙は届かず空を切った。蛇と魔物の体はつながっている、アキラが本体を誘導することで蛇のリーチを読み取ってギリギリのところでそれをかわしたのだ。その瞬間ゼルは目を開き剣を構えた。


「せやぁ!」


ゼルの素早い剣撃が蛇の首を正確にとらえ、体から切り離した。


グァァァ!


魔物が一瞬ひるんだのをアキラは見逃さず、魔物の背中に飛び乗り剣を突き立てる。


「ライゲキ」


剣から直接魔法を送り込み魔物に電撃を流し込むがすぐに振り払われてしまう。


「よし、蛇頭は倒したぜ」


まだこの二頭は元気そうだ。毒の驚異はなくなったが、それでもまだこちらが不利かもしれない。なんとかこいつの体力を削らなければ。


「皆こいつをおびき寄せる、ついてきてくれ」


「なにか作戦があるんだな?」


俺はうなずき、合図とともに一斉に走り出す。


「今だ」


魔物はすかさず追いかけてくる。っと、羊の頭から魔法陣が展開した。


「あれは、私のアグニ!?」


「マジックシールド」


ミナの槍から光の壁が出現し火球を防ぐ。


「まずいぜ、このままじゃ追いつかれる」


「ウォールロック」


魔物の足元に岩が出現するがそれをものともせずこちらに突っ込んでくる。


「何処まで行くんだよ!?」


再び火球が飛んでくる。


「今だ、右に避けろ!」


間一髪の所で、火球をかわすが魔物に追い詰められる。


「く、万事休すか」


「いや、これでいい」


次の瞬間、魔物が放った炎の辺りから別の魔物が羊頭に噛み付いた。


「あれは、さっきのボックスモンスターか」


そう、うまく敵の注意を引いて先程見かけたボックスモンスターのところへ誘導したのだ。怒り狂った箱型の魔物はあっという間に羊頭を食いちぎり、さらに攻撃を加えようとしている。


「皆怪我はないか?」


「私はだいじょうぶなのです」


「私もだいじょうぶよ」


「今のうちに先へ進もう」


その時、後ろで悲鳴が聞こえる。


ギィィィィ!


振り向くと箱型の魔物は横たわっていた。キメラもボロボロだがまだ戦う意志はあるようだ。


「っち、しぶといやつだ」


再び剣をとり前に出る。魔物は飛びかかってくるが、それをかわし同時に剣撃を浴びせる。魔物は避けることができずそのまま体を切り裂く。


「ロックエッジ」


地面から土のつららが出現しキメラの体に食い込むがまだ倒れない。


「なんてやつだ、これだけ攻撃しても倒せないのかよ」


「アグニ」


もう羊頭はいない、火球はそのままキメラの体を包み込むと容赦なく火だるまにした。が、それでもなお一歩一歩こちらに歩み寄ってくる。


「私の魔力も使うのです」


ミナは俺の手を掴むと魔力を送り込む。


グ・・ガガ・・・。


よろよろとこちらに歩み寄ってくるが、ついに膝を付き息絶えた。


「やった・・・のか」


一同ぺたんと座り込み一息つく、まさかこれほどの魔物がこの洞窟にいたなんて思わなかった。俺がきた時は運が良く出会わなかっただけか。あの時こいつみたいなのと会ってたらと思うとゾッとする。しかし、ここで倒せたのは逆に良かった。こんなのが外に出てたらそれこそどんな被害がでるかわからない。


「おい、アレみろよなんか落ちてるぜ」


見ると一本の剣がボックスモンスターの横に落ちているのが見えた。白くうっすらと刀身が白く光っているように見える。


「これは、魔剣なのです。聖なる力を感じるのですよ」


どうやらボックスモンスターが飲み込んでいたものみたいだ、この剣の持ち主はもうこの世にはいないだろう・・。それを拾うとゼルに差し出す。


「これ、俺にくれるのか?」


「私にはこれがあるし剣二本も持ってたら重たいから」


剣を受け取るとしげしげと見つめそれを振るってみせる。


「すげーぜこの剣、なんかよくわかんないけどものすごい力を感じる」


「ちょっとこの辺りで休まない?私もうくたくたよ」


流石にこのまま深層に行くのは無理のようだ。一旦休憩し、体制を整えてから向かうことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ