冒険者との共闘
「ところで、あんたたちは何しにここに来たんだ?」
別に隠す事でもないしこれは正直に答えても問題ないだろう、ゼルにこれまでの経緯と俺たちの目的を話すことにした。
「どうりで、最近魔物が多いわけだ。その原因がこの洞窟の深層部にあるってことだな、なんで封印が解けたか知らないがそれは止めないといけないな」
「よし、じゃあパーティーを組もうぜ!」
へ?なぜそうなる。あまり関わりたくないのだが…。
「俺たちの探してる魔法石もこの洞窟の一番奥にあるって話なんだよ、あんたらは魔物の出現を止める、俺たちは魔法石を手にいれる。目的地が一緒なら協力した方がいいだろ?」
俺はミナの方をチラッとみるが任せるといった様子、確かに戦力は多い方が戦いは楽になりそうだ。ここで別れても危険が増すだけだしな。
「分かった、協力しよう」
「よっし、じゃあ早速向かうとしますか」
俺たちは四人で深層へと向かうことにした。ついでにこの二人のステータスも見てみるか。
ミネア=ブランケット 種族 人
性別 女
筋力 D
瞬発 D+
耐久 D
魔力 C
幸運 C
潜在能力 C+
ゼル=グレイ 種族 人
性別 男
筋力 C+
瞬発 C+
耐久 B
魔力 D
幸運 C
潜在能力 SP
正直ゼルの数値に驚きだ、見た感じぱっとしない冒険者といった様子だが、ステータスは尖ったものがあるし何より潜在能力がキアラと同じSPなのはかなりの実力があると言うこと、おまけに魔力がDということは、少なからず魔法も使える。人は見かけによらないって言うのは本当だな。
「お、宝箱じゃないかあれ?」
見ると、いかにもといった感じの箱が置かれてある。何だろうすごく怪しい。
「ちょっと待つのです」
ミナは何やら呪文を唱えだす。
「あれは、おそらく魔物なのです。うまく隠していますが、微弱の魔力を感じるのです」
「宝箱に擬態する魔物なんて見たことないぞ?勘違いじゃないのか?この洞窟には色々レアなアイテムがあるって聞いたし」
「嘘だと思うなら、近づいてみるといいのです」
そういったたぐいのモンスターを俺は知っている。何より先程の件もあるしミナの言うことは間違いないだろう。
そこに一匹の魔物が宝箱に近づいていった。それは一瞬だった、魔物が宝箱に触ろうとした刹那宝箱だと思っていたものは、大口を開けそのまま魔物を飲み込んで何事もなかったかのように、再び宝箱に戻ったのである。
「…」
しばらくの沈黙。
「よし、先を急ごう」
あ、こいつなかったことにしやがった。ミネアはあまりの出来事に固まっている。
「い、今のは一体?」
「ボックスモンスターなのです。宝箱に擬態して近づいてくる物をなんでも襲ってしまう魔物なのです」
「ミナちゃんがいて良かったわ、私とゼルだけだったら終わっていたかもしれない」
「ほんとだな、ありがとよお嬢ちゃん」
「別にお礼なんて要らないのです、それと私はお嬢ちゃんではないのです、これでもあなたたちよりずっと年上なのです」
「あぁ、悪い悪いそうだったな」
「ところで、今どの辺りだ?そろそろ深層についてもいいんじゃないか?」
ゼルの言う通り僕らはひたすら下を目指しつづけ、丁度中層と深層の境に着いていた。
「んー、この地図によるとそろそろ深層につくはずだけど」
そこで魔物の気配に気づいた。ゼルも気づいたらしい、すぐに岩陰に隠れる。
「ありゃなんだ」
そこには、どでかい獣がいびきをかきながら道を塞いでいた。




