ハーフエルフの私、助けた少女の家に泊まる
「あそこが、あたしのむら!」
どうやら、テーテ村についたらしい。
向こうから、少女の親らしい人が近寄ってくる。
「ニーナ、帰りが遅いから心配したぞ!」
「ごめんなさいパパ、薬草をとってたら夢中になっちゃって、魔物に襲われたんだけど、お姉ちゃん達が助けてくれたの」
「おぉ、旅のお方娘が世話になりました、なんとお礼をいっていいか、良かったら、いく宛がなければうちに泊まってください」
宿の心配がなくなったぞ!これもハルの幸運のお陰か、少なくとも俺の影響はないしな…。
「ん?あなた、どこかでお会いしましたっけ?」
え?俺?しまった、オリジナルの知り合いだったか?
「いえ、人違いでは?」
「そうでしたか、申し訳ない知り合いに似ていたもので」
なんとか誤魔化せたか、それにしてもいきなり顔見知りに合うとは、少し顔を隠す必要があるな。
こうして、ニーナの家に泊めてもらうことになった。
「どうぞ、ゆっくりされていってください」
「ねぇねぇ、ハルおねぇちゃんあそぼう!」
「これ、客人を困らせてはダメだ」
「えー、ニーナおねぇちゃんとあそびたい!」
「困りましたなぁ」
「あぁ、いいですよ、ハルも遊びたそうにしてますし」
「はっはっは、ニーナはすっかり客人になついてしまったようですな」
「申し遅れました、私はベリトーと言います。こっちは妻のハンナです」
「ハンナです、娘を魔物から助けていただいたようで、本当になんとお礼していいものか」
「丁度通りがかったので、大きな怪我がなく良かったです」
「ここ数日、オレイヤ大陸では魔物が増えましてな、前まではそうでもなかったのですが」
魔物が増えたか…、そもそも魔物はどこからやって来るのだろう?
「いやー、それにしてもそっくりだ」
びくっ、まずいどうしよう…いや、待てよ、他人だと言い張って、逆にこの子について聞き出してみるか。
「誰と似ているのですか?」
「申し訳ない、巫女様にそっくりでしてね、私が10年前大怪我をしたとき、隣村であるトライア村に治療しに通っていたのですが、その時治療してくださった方にそっくりなのですよ」
「何でも数年前に、大事な行事があるとかで出ていかれてからは、妹君であるミナ様が巫女をやられているそうだが」
隣村の巫女か、おそらくその巫女はこの体のオリジナルだろう。妹もいるっていってたな、気になる。
しかし、正体がばれてしまってはこちらの立場もかなり危うくなってしまう。
「いやぁ、失礼、客人に変な話ばかりして、こうして話していると、顔はそっくりですが雰囲気はかなり違いますし、この世に同じような顔の人は二人はいるといいますし」
そうそう、いざとなれば人違いだと言い張ればいっか、よし、次は隣村に行ってみよう。
「ささ、遠慮せず食べてください、そちらの客人も」
「はうー、美味しそう」
ハルも匂いを嗅ぎ付けてきたらしい。
「ままのりょうりは、せかいいちなんだよ!」
「あらまぁ、この子ったら」
うんうん、これは本当にうまい。
「美味しいです!ハルこんなに美味しいものは初めて食べました!」
「おかわりもあるからどうぞ」
その後、俺もハルもお腹にいっぱいになるまでご馳走になった。




