魔法少女の俺、なんとか生き延びる
なんとか町にたどり着いた。向かう先はもちろん換金ショップ!今日の稼ぎを得ねばせっかく生き残ってもここで餓死だ。
「オヤジこれの換金を頼む」
やれやれと言った様子で、適当に値段をつけていくが持ち帰った爪を見て顔色が変わる。
「おめぇこいつは・・・・山の主の爪じゃないか?」
「ああ、なんとか倒したんだよ」
「倒したって、おめぇがか・・・・?」
「はっはっは!こいつぁたまげた!この主には街のもんも襲われて困ってたんだ、まさかお嬢ちゃんが倒しちまうなんてな!はじめは娼婦かなんかかと思ったがやるじゃねぇか!」
っち、このオヤジ人を娼婦と間違いやがって!最低な!…、まぁでもあんな格好で歩いてたらそうも見えるか。
「この爪銀貨1枚と銅貨40枚で買ってやるよ!、他のも高値で引き取ってやる。そうだな、全部で銀貨1枚と銅貨85枚でどうだ!」
オヤジ、あんたいいヤツだよほんと初めて見たときからいい人オーラ出てた気がしてたんだよな。
アイテムを換金するとすぐに宿屋に向かう、ベットが俺を呼んでいる。
「いらっしゃい、二人かい?」
「はい、ベットは一つでいいのでご主人様が快適に寝れる場所がいいですぅ」
「ベット一つならそうだね・・・お風呂と夕飯付きで銅貨20枚でどうだい?」
ナイスだハル!夕飯と風呂までついてくるなんてベッド一つは不満だがまぁよしとしよう。
「これが鍵だよ、204号室だ」
部屋に入ると中央にベットが一つ置かれていた。割と広い個室だ。なにはともあれまずは風呂だ、昨日から入っていないので正直臭う。
風呂にかけこむと服を脱ぎ捨てる。そこで重大な事実をおもいだす、俺今は女だった。しかしこれは不可抗力だよな、このまま風呂に入らないわけにもいかんのだし、ええいなるがままよ決心すると服を脱ぎ捨てる。
やはり、女だぁー!胸は…、あまりないが間違いなく女だ。あまり見ないようにしよう他人の体だし。
鏡の前で立ち止まる。そこには白銀の髪、蒼い瞳と白い肌の女性が写っていた。これ、俺だよな?まじまじと自分の顔を見たことがなかったので、本当に自分なのか不安になる。ぺちぺちと顔を叩いてみたり足元まである長い髪に触れてみる。それにしても美人だな。おっといかんいかん、俺を思ってくれている人がいるんだこんなところで浮気していてはダメだ!待ってて榛名さんすぐに戻るからぁ!
お?背中に傷跡がある。何かに引っかかれたような後だ。これは俺がつけたものではない、おそらくオリジナルの少女が封印される前につけた傷だろう。
気にはなるがとにかく、風呂だ!俺は真っ先に湯船に飛び込んだ。
はぁ~生き返る。全身の疲れが取れていく、やっぱり日本人は風呂が好きなんだと実感する。
「ご主人様、背中をながします!」
ああ、うちにはメイドもいるしな・・・・、っておおい!何入ってきてんだ!俺はおとこ・・いや今は女か、女が風呂に二人で入るなんてダメ・・・ではないか。
「ご主人様暴れたらお体洗えないですー!」
ええい、なんだかこそばゆいのだ体ぐらい自分で洗うわー!
だが結果的にハルが洗ってくれて良かったのかもしれない、流石に女性の体をましてや他人の体を洗うのには抵抗がある。