美少女の俺、出稼ぎに出かける
しげしげと鉄の棒を眺める、まぁ木の棒よりましだろう。とにかく魔物を狩りに行かないと今日を生きるのも厳しそうだ。転生して楽しい生活が始まるかと思ったが、とんだサバイバルになってしまったな。
町を離れ森へ向かう、このあたりでいいか。
「ニコ周りに魔物は?」
「生体反応複数感知、半径10メーロル以内に3匹確認」
うお、マジかいきなり囲まれている。
「ク、ク、来るなら来い!」
鉄の棒を構える。茂みから2匹の魔物が飛び出してきた。昨日倒した狼のような魔物だ。
「ハル後ろに隠れてろ」
しかしおかしい、姿を表したのは2匹残り1匹の姿が見当たらない。生体反応は3匹だと言っていた。
おそらく1匹は隠れて不意打ちを仕掛けてくる気だろう。
グルァァ!
きた!1匹が猛然と突進してくる。それをかわし、頭に鉄の棒を叩きつけると絶命する。俺なかなかやるじゃん、昨日何回か魔物と戦って少し感覚をつかみ初めていた。だがうかれているとすぐ横からもう一匹が飛びかかってきた。噛み付こうとするのを棒でなんとか防ぐが、そのままマウントを取られてしまう。
その瞬間茂みから隠れていたもう一匹が飛び出してくる。まずい、このままではやられる。
「ぐ、うおぁぁぁ!」
マウントになっていた魔物を蹴り上げ、向かってきた魔物にきつい一発をお見舞いする。蹴り上げられた魔物もすぐに体制を立て直し飛びかかってくるが、1対1では負ける気はしなかった。
「ご主人様大丈夫ですか!?」
「目立った外傷なし、行動には支障ありません」
「ああ、だいじょうぶかすり傷程度だよ」
3匹相手だったがなんとか勝てたらしい、まだこの体に慣れていないがどうやらオリジナルの人はかなり凄腕の剣士か何かだったようだ。追い込まれた状況でも体が勝手に正解へと導いてくれる。
魔物から採取し、ついでにそのへんに生えていた使えそうなものを拾い集める。
こんなもんか、ある程度換金できそうなものを集めて町へ戻ろうとしたとき、そいつはやってきた。
グァァァ!
唸るような魔物の声それが一直線にこっちに近づいてくる。何か来る、武器を構える。森の奥からドスドスという足音と共に地面が揺れるようなうなり声にそれがただ者ではないと直感した。
俺の前に姿を表したのは、3メートルはあるであろうどでかいクマのような魔物だった。
「ご、ご主人様ーー!」
「ニコ、こいつはなんだ!?」
「対象を解析中・・・・グレートベア、この辺りを縄張りにする魔物デス、どうやらここの主のヨウデス」
聞いてないぞ!こんな強そうな魔物がいるなんて!明らかにこちらを敵として見ている。逃げられそうにもない。ハルを下がらせ、前に出る。
魔物は勢いよくこちらに突進してくる、それをかわし力いっぱい首に棒を振り下ろす。今までの魔物ならばこれで終わっていたが、まるで効いていない様子だ。
「マスターの装備している武器での対象への物理的ダメージはほぼ0です」
こうなったらアレに頼るしかないか・・・・。




