平均以下の俺、バイトに行く
異世界転生ものです。
何かご意見などありましたらなんでもお願いします。
ぴぴっぴぴっぴぴっぴ・・・・。
携帯の目覚ましを止める、どうやら朝らしい時刻は7時ダメだ、布団から出たくない
二度寝しよう・・・・・。
ぴぴっぴぴっぴぴっぴぴ
っち、スヌーズ機能め余計なことをしよって!誰だこんなの設定したのは・・・・俺か。
再び携帯を取り、今度は電源を切る。
どうだ、これで俺の邪魔をするものはいなくなった。俺に刃向かうからこういうことになるのだ。
再び眠りにつこうとしたところでお腹に重みを感じた。
「にゃ~」
にゃ~?そんな目覚まし音だったっけ?いや、そもそも携帯の息の根は止めたはず。
「にゃ~」
二度目のにゃ~で僕は理解した。ハルだ。
ハルとは、うちで飼っているメスネコである。
ハルめ、まるで朝起きてこない子供を起こす母親みたいだな、俺の腹の上でふみふみしながらしきりににゃ~とないている。
わかったよ、起きるよ。
観念して布団から起き上がるとハルと眼があった。このネコとは訳あって一人と一匹でボロアパートに暮らしている。
「よしよし、お腹がすいたのか?今ご飯やるからな」
そういえば今日はバイトだったな、ハルにご飯を与えながら支度を始める。
「それじゃ、いってきます!ハル、また脱走するんじゃないぞ?」
ハルは頭がいいのか窓を自分で開けて外に出てしまうことがよくあるのだ。
「にゃ~」
ハルの頭を数回なで、鍵をかけバイトに向かう。
「おいこら、明おせーぞ!十分前にはいつも来いっていってるだろーが!」
「はいー!、すみません」
この俺をいつも怒鳴るオッサンはこの店の店長、こいつさえいなかったら完璧なんだけど。
「おはよう、明君今日も眠そうね」
このいけすかない店長のもとでやめずにバイトを続けている理由がこの女性、木本榛名さんがいるからである。俺と同い年で、性格もよく面倒見もいいそして何よりかわいい。
「おはよう榛名さん」
「今日、家に行っていいかな?ハルちゃんに会いたいし」
「あ、うんいいよいつでも・・」
榛名さんは、近所に通う大学生らしくうちのネコ、もといハルを愛でによく来るのだ。ハルお前は天使か!俺たち二人の距離を縮めてくれるまさにキューピット!
「どうかしたの?」
あ、いかんいかんつい感謝のあまり拝んでしまっていた。
「なんでもないよ、アハハ、それより仕事しないと」
店長がこちらを睨みつけている。っちあのハゲオヤジめ、まぁいいさっさと仕事を済ませよう。
「ありがとうございましたー」
「おい明、今日はもう上がっていいぞ」
ふー、やっとこの苦行から開放される、それに・・・。
「お疲れ様、明君私も今日はこれで終わりだからこれから行ってもいいかな?」
キター!榛名さんが俺の家にーー!ってあれ待てよ変な雑誌とかちゃんと隠してあったっけ・・・・・・・・・・・。
不安になってきた。
「どうかした?」
「ああ、いやな、なんでもないよ、どうぞ!ハルも喜ぶよ」
「良かった」
そう言うとニコッと笑う、カワイイ。これをきにデートにでも誘おうか、うんそうしよう。
やっぱりネコはいいですね、断然ネコ派です僕。