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小話と短編は連載となる  作者: 黒田明人
2章 連載版・色々と想定外
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09 お宝の発見らしい


朝起きて爪が伸びているのに気付き、石床でまた削ります。

爪切りとか無いのでこうするしかないのですが、何とかしたいものです。


これじゃ猫だよ。


朝食の後、周囲の探索中に面白い物を見つけました。

段々になった石の板です。

これはもしかして洗濯板なのかも知れません。

石の洗濯板と言うのも変ですが、まさか囚人の拷問用とかじゃないですよね。


段々の上に正座になっての石抱きは東洋の専売特許と聞きましたが、異世界なのでもしかしたらあるかも知れません。

気持ち悪いので持ち帰るのは止めました。

どのみち洗濯は丸洗いするだけですし、使わないですから。


また肩叩きを発見。


どうにもおかしいですね。

もしかしたら別の用途があるのかも知れません。

決まって浴室のようなところで見つかるので、もしかするとお風呂用品なのかな?


あーあー、本日は晴天なり。


マイクじゃないようです。

あ、魔力を注いでいませんでしたね。

むんっ……うわぁぁぁ、お湯が出たよ。


これって魔法のシャワーかよ。


それにしても朗報です。

まさかこんな品があるとは思いもしませんでした。

今までに3つありますので、もし壊れても心配ありません。

そもそも水晶球みたいなのと石のような持ち手なので壊れそうにありませんし、そもそもこんな遺跡のようなところで見つかったのに、魔力を注いだら使えるんですから丈夫なのでしょう。


お風呂が楽しみになりました。


折角なので早速お風呂タイムといきますか。

仮宿に戻って裸族となって浴槽の真ん中で魔力充填。

ああ、これは良いですね。

打たせ湯っぽい感じで気持ちが良いです。

ただこれ、魔力を止めるとお湯も止まるので、ひたすら流し込まないといけないのが難点です。

なので恐らくは従者とかに持たせて、使わせていたのでは無いかと思います。

どう考えても庶民が使うような道具じゃありませんし。


いくら何でもそんなに安い代物なら、もっとあちこちの家に転がっていても良さそうですから。

そもそも、木造が庶民で石造りの家が貴族か上流階級だったんじゃないかと思います。

朽ちた木造の敷地面積と石造りとを比べての結論ですが、恐らくは合っていると思います。

それにしても、こんなに便利な代物なのに、ここを放棄する時に持って行かなかったんですね。


急ぎだったんでしょうかね。



お風呂で気持ち良くなったので昨日はそのまま寝てしまいました。


なので今日は動きます。


探索もかなり進みまして、残りは僅かです。

この辺りは敷地面積も広いので、王族かその辺りじゃないかと思います。

誰も居ないので無断侵入にはならないと思いますが、どうにも気分は泥棒さんです。

まるで昔のゲームの勇者のように、中を色々物色しています。


家具も多少は朽ちていますが、上等な品なのかそこまでの事も無いようです。

長持ちする家具とか元の価格はかなり高いと思いますが、いくらお金があるからと言って、そのまま捨てて行くのは贅沢ですね。


お、手頃な入れ物を発見。


防腐剤でも塗られているのか、殆ど朽ちてない入れ物です。

持ち上げると何か音がしますが、何が入っているのでしょうか。


やりました、お宝です。


指輪が4個に手鏡が2枚で、櫛が1本、それとペンダントが3本あります。

これらはそのまま皮袋に入れて小物入れ行きですね。

あちらの世界の品なら問題ありませんが、こちらの世界では魔道具の可能性があるからです。

呪いの指輪とか洒落にならないので、ちゃんと調べてからです。


人の居る街に行けばその手の職の人も居るだろうし、以前拾った金貨を使えば鑑定も可能だと思うし。

そうしないと何かのトラブルがあっても誰にも助けを求められない状態だし。

異世界人に会わないうちにゲームオーバーもつまらないからな。


どうにもリポーター風にやって来たが、いい加減飽きたな。

丁寧口調でのリポートも最初は良かったが、段々とつまらなくなってきた。

こういうのは相手が居ないと空しいだけだな。


さてと、この入れ物も持って行くか。


材質は木のようだが、普通の木じゃないだろ。

こんな遺跡みたいな場所で木の容器とか、何か特殊な塗料でも使っているか、特別な材質って事だろう。

まあいいや、使えそうだからもらっていくぞ。


2段引き出し木箱確保だ。


早速これに細かい材料を入れておくか。

1円玉リベットの残りを入れて、この際だから千円札と100円玉と50円玉も入れておくか。

その代わり、小銭入れには金貨を5枚入れて、残りはこの下の段に入れておくか。

ああ、あと少しあるワッシャと2穴ワッシャと4穴ワッシャも入れておこう。

それにしても、リベットに代わる代物も考えないとな。


もっとも、あれはニカワ接着用の補助みたいなものだし、完全固定になったらいけるとは思うんだが。

なんせニカワもどきって感じだから、本物よりも接着力が弱いと思うんだよな。


だからちょっと心配でもある。


材料がふんだんにあるならボルトナットで止めたいところだ。

さてと、他の部屋も見て回ろうか。


うっ、これは、どうしようかな。


欲しい物があるんだけど、これを小物入れに入れてしまうと、色々な物が入らなくなるからな。

かと言って担いだまま移動するってのも少し嫌だし。

とりあえずは仮宿に担いでいくか。


今日からベッドです。

毛皮を敷いておこう。

うん、やっぱりこれだな。


けどなぁ、謎素材のベッドとか持って行けないよな。

木材っぽいのに朽ちてない、本当に謎なベッドだけに、持って行きたいんだけどな。


ベッド込みでどれぐらい入るかのテストをした結果、死蔵品の褐色の粉と塩は何とか納まるけど、後は2段引き出しの木箱を入れたらもう殆ど入らない。

特に食料品が入らないのがネックだけど、これは何としても持って行きたいんだよな。


仕方が無い、レベリングするか。



森の深いほうに入っていくと、何かしらの気配を感じるようになる。

それのなるべく大きなほうへと移動していく。

本当は食いもしないのに狩りたくもないが、塩の串肉も少なくなったし、あれも拵えておこうか。


さあ来い獲物。


実はどれぐらい入るかの重量の件だけど、大体の目安が付いたんだ。

まずは筋力係数だけど、オレの体重が65キロぐらいだったので、吊り合うシーソーみたいなのを拵えて、体重と同じ重さの物を拵えたんだ。

そうしてそれと同じ物をいくつか拵えて、まとめてどれぐらい持てるかってのを階級30の頃にやったんだ。

そうしたところがちょうど3セットがギリでさ、だから3倍になっているのかなと思ったんだ。

かつてのオレは米の60キロの袋がやっとだったから。


階級30で3倍って事はさ、階級が40になったら4倍になるんじゃないかと思う訳よ。

現在が36だから、これを50まで上げれば予定収納量になると思うので、ここまでレベリングをしようと思う。

そうして獲物は解体して、とりあえず毛皮と肉以外は放棄の予定だ。

色々に使えるのは分かるけど、今はそんな余裕が無い。

そういうのは階級が上がってから考えるとして、今は移動に向けた準備を優先するつもりだ。

確かにまだまだ寒いが、雪までの事も無い。

だったら狩れるだけ狩って素材にしまくって、それらを全部入れられる容量にするのさ。


イノシシ発見と同時に穴で墜落死。

浅くしてとりあえず小物入れに収納する。

とりあえず重い物は仮宿に置いてあるから、今回は獲物をそのまま入れて移動の予定だ。


熊発見と同時に穴で墜落死。

槍底だと手間要らずで楽でいい。

 

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