さぁどうなる?
○次回は9月10日、11時に予約投稿しました。
◎せっかく前書きと後書きがあるので、何か書こうと思います。
屋敷に変える途中に、夏児が待っていた。
アイは、何も言わずに通り過ぎようとした時、声を掛けられた。
「アイ。商売のネタは考えたのか?」
「アンタには関係ないでしょ。」
「関係、ある。ある。屋敷を出たらお金貰えないからな。」
夏児は、ニヤニヤした。
アイは眉間にシワを寄せた。
「私、急いで報告しないといけないから。」
話を逸らして、屋敷に急ごうとする。
「待て。まだ話は終わっていない。
・・・・
リン様に報告する時は、【ちゃんと、護衛をして助かりました。】
と言え。いいな。」
「解ったわよ。」
凄く言いたくないアイだったが、また何をされるか解らないので、頷いた。
空が暗くなって屋敷に着いた。
そして、リンに報告をしていた。
「私が考えた。元でタダの商売は算術の家庭教師です。
算術なら自信がありますし、人に教える事はお金が掛からないので、
教える人が多ければ、儲かります。」
「それで、肝心のお金は?」
「今はありませんが、宣伝をしたので、興味がある人はこの屋敷に来るはずです。」
「夏児。アイを外に叩きだしなさい。」
「!!!!!! なぜです? まだ3日経っていません。」
「常識のある人は、こんな暗くなって屋敷を訪れません。
つまり、時間切れです。」
「リン様。どうか。もうしばらくお待ちください。」
「往生際が悪いぞアイ。」
夏児は、懇願するアイを無理やり起こして、屋敷の門に引きずっていった。
「夏児からもお願いしてよ。」
「ま、元気で暮らせよ。」
夏児は、笑みを浮かべてアイを門の所へ連れて行った。
「待て。」
門の前に二人の男が立っていた。
「あ!若様!!」
夏児が驚いた表情になった。
そして、アイも見た。
「あなた。あの時の」
「何をしている。」
「そ、それはその~」
「役に立たない使用人を追い出している所です。若様。」
リンが、ハッキリした声で答えた。
「どうゆう事だ?」
「魔法が使えなくなったので、追い出そうとしていた所、
3日以内に元でがタダの商売を考えて、10万円持ってくると言う事でしたが、
駄目だったのです。」
「なるほど。じゃ~これでいいな。」
お金の入った袋を地面に置いた。
(やった~~~。私って何て幸運なんでしょ。これで助かった~~~~
あ~~~神様ありがとうございます。( ;∀;))
「じゃ~。僕も算術が苦手だから、受けるよ。」
もう一人の男もアイにお金を渡した。
(え~~~!二人も!!しかもイケメン(*´з`))
アイは、祈りのポーズで、感謝をしていた。
「俺達は、ちょうど店に書かれていた。
算術の家庭教師の広告を見て、屋敷に帰ってきたんだ。」
うんうんと隣の男も頷いた。
「残念ながら、身内のお金はカウントされません。」
「え、僕、身内じゃないんだけど。」
「角様も若様のお友達なので、身内同然です。」
「おいおい。ここは家主の力を使って説得しろよ。」
「どのお金も一緒……」
「ダ・メ・で・す。」
「解った。」
(え~~若様。アッサリ諦めちゃった。しっかりしてよ。若様。(><))
「おいおい。もうちょっと反論しろよ。」
「リンに言っても無駄だから。」
悲しい表情をする若様だった。
「結論は出ましたね。さぁ。夏児。追い出しなさい。」
「へい。」
夏児はもう一度、アイを連れ出した。
「今度こそ。お前も終わりだなぁ。」
意地悪な口調で言った。
(そうね。)
アイも観念した様に、歩いていった。
「誰かおらぬか。」
傘帽子を被った男が屋敷の玄関に、立っていた。
「どの様な御用でしょうか?」
夏児は、アイをほおり投げて、直ぐに行儀のよい顔をして答えた。
「算術の家庭教師をしてくれると書いてあったので、来てみたのでござる。」
「そうです。こちらで、教えます。それで、お金の方は?」
さっきまで、暗かったアイは、元気な顔になった。
「これだ。」
10万円のお金を渡した。
「ただし、条件がある。」
「??何でしょうか?」
「ワシは、住む所が無いので、泊まらせて欲しい。」
「え~っと」
アイは、若様の方に顔を向けて、目をウルウルさせて懇願した。
若様は、嫌そうな顔して、リンを見た。
「ダメに決まっています。素性の知らない人を泊まらせるのは、危険過ぎます。」
アイは、さらに、両手を合わせて若様にお願いした。
若様は、頭を掻いた。
「あ~仕方ない。住んでも良いい。」
「若様。」
「だまれ。この家の主は俺だ。最終決定は俺が行う。」
毅然とした表情で言った。
・・・
「解りました。では、この者の全責任をお願いします。」
リンは、怒った表情で家の中に入っていった。
「やった~~~~~~~」
アイは、嬉しくて若様に抱き着いた。
「ありがとうございます。」
涙と鼻水が出ている状態で、お礼を言った。
「汚い離れろ。」
少し照れた若様だった。
「何でこうなる」
若様は、お冠の状態だった。
「だって、お金を使ってはいけなんでしょ。」
「だからと言って、なぜ俺の部屋を使うのだ。」
若様の部屋に3人がくつろいでいた。
そして、若様はため息をついた。
「なかなか。良い部屋ですな。気に入りました。」
傘帽子を被っていた男が言った。
「では。授業を始める前に、自己紹介から始めましょう。」
アイは元気良く言った。
「ふぁ~。お前元気だなぁ。」
若様は、あくびをした。
「そうです。元気です。悪いですか?」
「まぁ。悪くはないがな。」
アイに詰め寄られて、困ってしまう若様だった。
「それより、早く自己紹介しよう。よう~。僕も知りたいから」
「そうでね。それでは、傘帽子をもっている人からお願いします。」
「拙者の名は、林 五右衛門と申す。各地を旅をして、修行の日々を送っていたでござる。」
「なぜ算術を学びたいのですか?」
「これからの時代、武力は役に立たない。つまり、文官の時代になるとみているでござる。
だから、文官の試験を受けるために、勉強をしようと考えてた時に、
算術を教えてくれると書いてあったので、丁度良いと思ったのだ。
まずは、算術を学んで、その後、文官に必要な学問を修めようと考えておる。」
(いやいや、これからの時代、黄巾の乱が起こって武力が強い人が出世するんだよ。)
未来を知るアイは、教えてあげたい衝動に駆られたが、必死に我慢をした。
そして、密かにステータスの魔法で能力を調べた。
◎名前
林 五右衛門(男)
◎基本値
武力:77
知力:25
政治:22
外交:36
魅力:43
潜在:55
◎魔法
鉄5
◎その他
恩義を感じると忠誠を尽くす。
(五右衛門、あんた~一生、文官になれない能力だね。
かわいそうに。武官としては申し分ないのにね。
他に気になるのは、鉄魔法だ。しかも5だったら強いんだろうか?
戦っている所も見てみたい(*^-^*)
)
「続いて、若様のお友達の方。」
「僕の番だね。名前は角仁っていうんだ。仁と呼んでね。」
「仁様は、なぜここに入ろうと思ったのですか?」
「なぜって、弱点の算術を勉強するのもあるけど、何となく面白そうだから」
(ふぅ~ん。そうんなんだ。でわでわ、恒例のステータスを見よう。
ワクワク(*^-^*) 人の能力を見るのは何て楽しいんだろ。)
◎名前
角 仁(男)
◎基本値
武力:31
知力:55
政治:43
外交:66(+10)
魅力:76(+10)
潜在:71
◎魔法
炎1
説得2⇒+10
◎その他
実家がお金持ち。
(仁様って、人を説得したり、他国と交渉したりするのが得意そうだな。
しかも、魔法が2つ使えるとは凄い(*´з`)
???【+10】って、常に能力を上げる魔法と言う意味かな)
「では、若様お願いします。」
「面倒くさい。」
「そう言わずにお願いします。」
アイがグット顔を近づいて威圧したので、渋々答えた。
「俺の名前は、関良。ここの家主で一番偉いぞ。」
「リンさんには、頭が上がらないけどね。」
チクリと仁が釘をさした。
良は、嫌な所を突かれて、押し黙った。
◎名前
関良(男)
◎基本値
武力:50(-20)
知力:49(-20)
政治:30(-20)
外交:17(-20)
魅力:58(-20)
潜在:65
◎魔法
衝撃3
不運10(-20)
◎その他
動物が苦手。
病気になりやすい。
(何だ?? 他の人には無いマイナスの魔法があるぞ。
【不運】って?
可愛そうだよね~若様。本来であれば、もっと能力的に高いはずなのにね~。
おお!!若様の弱点ゲット(*´з`) 何かあればこれで攻撃が出来るな。)
ニヤニヤとアイは笑っていた。
「何を笑っているんだ。」
良に言われて、ハッと現実の世界に引き戻された。
「いやいや、若様も苦手な人がいるんだなぁっと思いまして。」
必死にアイは誤魔化した。
「最後に、私の紹介をします。」
「いい。」
「え? 知りたくないんですか?」
「興味が無い。」
「ひ、酷いです~。」
「僕は君の事知りたいな。」
「拙者も」
「でしょ。知りたいでしょ。普通。」
フンっというばかりに、首を捻る良だった。
「ごほん。私の名前はアイと言います。
料理、掃除、家事など全般苦手です。好きな事は、食べる事です。」
「だから、そんなに太っているんだな」
「余計な事は言わないの。」
良に向かって、頬を膨らませた。
「すまぬが、ご飯を食べたいでござる。」
「そ、そうだね。持ってきます。」
アイは、部屋を出て行った。
「珍しいな。良。女性にはいつも優しいのに、
アイちゃんには冷たいよな。」
「さぁ~。何でか解らんが、つい言ってしまう。」
「へぇ~。」
ニヤニヤする仁だった。
◎名言集
◆福島正伸(実業家)
「試練が大きいほど、自分を成長させる事が出来る。
苦労なくして充実なし。苦労なくして生きがいなし。」