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神代行の僕が見守る人類はダンゴ虫  作者: ねむねむぴよ
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七十七話

少し遅くなったけど、投下します!


 僕は、神様に神代行にされた。

 なりたくてなった訳ではないけど、成ったのでその役目を果たしたいと考える。

 それが僕の役目。


 コマンダーと呼ばれてた彼、元上級軍曹・・・・

 ただの下士官が混乱の中、少尉に任命され現場指揮を丸投げされたみたい。


 僕と境遇が似てる気がする。なんだかシンパシーを感じるんだよね。


 最初は恐怖政治でも敷いてるのかと思ったけど、彼は民間人の暴走を必死で抑えてたのが真実みたい。


 民間人に自衛の手段を与え、近しい人々を守るように指導するが、自己中心的な一部の民間人が武器を持って自制が効かなくなり暴動。それでも弱者を擁護する側に彼が付いたため話し合いは不調に終わり、小競り合い。


 今彼のもとに残っている兵士のほとんどは、彼を昔から知っている同僚。


 戦車の大砲を乱射していたのは、民間人だったみたい。

 いろいろとダメな感じがするけど、それても彼は戦車の中で死んだ民間人に申し訳ないと思っている節がある。


 ・・・・いい人なのね。


 でも、この地域の環境は住環境としては酷く不便なんだよね、井戸は涸れ食料の調達は困難。


 「そういえば、あなたの名前を聞いていなかったね」


 「私は、サミエル・カーペンター。 この基地の維持管理を任されている者です」


 「ここは、もっても数年で砂漠化するけど、それでも留まるのですか?」


 「・・・・移動に耐えられないであろう民間人が多数おります。見捨てるのに忍びないのです」

 「まだ、ステイツが機能していれば、救援の可能性もあります」


 「・・・・うぅ~ん、サミエルさん? まともな自治機構はない感じですよ」


 「そ、そんな・・・・」


 「いろいろ見てきたけどねぇ・・・・サミエルが望むのなら、住みやすい土地まで移動する手助けくらいはするけど?」


 「!??、信じてもよろしいのでしょうか?」


 「うん、まぁ付いて来たい人に限るけどねぇ」


 サミエルとその部下は、僕に付いてくるつもりらしい。だんだん大所帯になるね

 約2000人の人のうち約600人が付いてくると言ってるらしい。

 残りの自衛団を含む人々は希望を抱けず、僕を化け物か何かと考えたらしく自分の信じる神に祈りを捧げ、救いを祈ってる。


 「いくつか、お尋ねしてもよいですようか?」


 「沢山はよしてくださいね、なんでしょ?」


 「まず、何とお呼びすればよいですか?」


 「お好きに読んで頂いてよいです、もともと名前が無いので・・・・とわいえ不便なのでジョンと名乗ってます」


 「・・・・名無しのジョン・・・・失礼、ジョン様ですね」


 「あなた様は何者なのですか?」


 「神代行者です。といってもあなた方が信じる神様と違うと思います」

 「最近は命のある星の管理者代行?が近いかもしれないと考えてます」


 「・・・・神に、合われたのですか?」


 「はい、ずいぶん前にですが・・・・」


 サミエルは胸のロザリオを取り出し握りしめた。


 「あぁ、その神と違います。あなたの好きな信仰までとやかく言いません」

 「ですが、同一視はしないでいただけると助かります。そんなに慈悲深くないと思いますから」

 「それに僕を代行にした神は、人などダンゴ虫と変わらないと言い切ってましたので」


 ・・・・


 ・・・


 「あ、いろいろ願われても答えられないって意味ですw」


 「は・・・・はい、それでも部下の命を救って頂いたのですから、感謝しております」

 彼は膝を付き、目を瞑り、僕に頭を垂れる。

 「あの、大変恐縮なのですが、私に祝福を授けては頂けませんか?」


 ・・・・祝福なんで授けたことあったかな・・・・ゴッドブレインが起動。

 ・・・・あぁ許可を与えればいいのか。簡易神代行の代行的なもの?


 「・・・・僕の祝福は、あなたの考えている祝福とは違うかもしれませんよ?」


 「構いません。私はあなたに希望を抱いております」


 僕は彼の頭に手を翳し、強く念じる。

 彼が、彼の苦労と努力に見合う成果を得ることが叶うように、その力が彼にあるのならばそれが開花するように、また無ければその力が授かるように・・・・そのすべての可能性を許可する。


 皆が見ている前で、彼の体からパリと静電気のスパークが起きる。

 彼の、頭の上に淡い青や緑、赤色の光が輝く。


 うぁ、彼の目から血の涙が・・・・ゴッドウイッシュで人じゃない物に作り替えられてる感じ。


 彼の栗色の髪の毛が、プラチナと白ともつかない色に・・・・色が抜けて変わっていく。

 彼が目を開けた時、緑色の瞳が金色に変わってしまってた。


 「・・・・解りました。あなたの使命と我々がなずべき事が・・・・」

 「微力ながら私サミエルは、ジョン様の杖となりお支えいたします」


 彼の部下が彼に駆け寄ってきた。

 ケガを直した部下を含め7名・・・・僕に跪く。


 一番年長の兵士が口を開く。


 「私達にも、サミエルの手助けをさせて下さい」

 「これまで彼に全てを背負わせてしまった、挽回の機会を頂けないでしょうか?」


 ・・・・


 ・・・


 サミエルを見ると、彼はバツが悪そうにはにかむ。


 「最初の仕事でしょうか・・・サミエルさんが許可するのであれば・・・・」

 「皆さんに、あなたが祝福を与えるとよいですよ、やり方は解りますよね?」


 「はい、神様」


 ・・・・だから神様じゃないって。


 サミエルが手を翳すと・・・・どこからか鐘のような音がし、わずかに花の香りが漂う。

 一応にプラチナ色の髪、そして瞳はハスキーのような青み掛かった灰色になっていた。

 

 人であって人でない者、一人の預言者と7名の使徒の誕生の瞬間です。

 新たな神話が生まれたのかも。


 ・・・・


 ・・・


 ・・


 おもわずにやけそう、これで僕も楽できるかも!?できるといいな!


 


 

 

 


 

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