七十話
投下!
ついにべスがやってきました。シンプソンさん一人っきり・・・・
まぁオッサンだからそのままでいいかな。
「ジョン様、まだ起きておられますか?」ささやき声で問いかけてくる。
まいどの調子で手をヒラヒラさせて、場所&起きていることを伝える。
「・・・・遅くなりました。お時間をいただきありがとうございます」
僕の寝そべる岩陰の近くまで来たベス。片膝をついてなんだか神妙な声で礼を伝えてくる。
時々チラチラとシャロンの方(3名が寝てる方向)が気になるようだ。
「あの、失礼かと思いますが、私はあなたの事が・・・・」
!!告白?! えぇ!!!!
すごく言いにくそうに言い淀む。
「・・・・」
「僕の事が? なに?」
・・・・
・・・
・・
「神様と思えないのです。」
はい、そう来ますよね・・・・雰囲気的にもそんなんじゃないもんね・・・・
ショボーン・・・・
「????どうしました? ジョン様?」
「・・・・いや、なんでもないよ、勝手に盛り上がってただけだから」
怪訝そうに小首を傾げて、一拍間が空き。
ハッと目を大きく見開たいて、少し申し訳なさそうに耳を赤くした。
「僕は神だなんて名乗ったっけ? 否定はしなかったけどね」
「代行なんですよ、僕は」
「使徒?天使?御使い?預言者? すきに呼んでいいけど、そのどれでもないと思う」
「だから、君の疑問は当たらずとも遠からずなんですよ」
「・・・・」
「回答になってないですか?」
「いいえ・・・・では、なぜ私たちの前に現れたのですか?」
「うぅーん、人の良い面を上手く使い、助け合ってる集団?で目に付いたからかなぁ」
「・・・・」
「これから向かう先は、もっとドロドロした感じの所だから、できればベス達は見ない方が幸せなのかもしれないんだけどさぁ、それも、人の持ってる一面なんだよねぇ」
「ジョン様はそれを見てどうされるのですか?」
「僕からは何もしないつもりけど、何かして来たら、それはそれでねw どうにもならないと思うけど」
「・・・・」
「人類が減りすぎた気もするから、少しだけ?うん、ほんの少しだけ背中を押してあげようとは思ってるよw」
ベスが僕の顔の表情を読み取ろうと、真剣な眼差しで見つめている。
月明りの下、僕は目を瞑ったまま、彼女の問いに答えてる。
本当は、答える必要は全くないんだけどね・・・・
今度はダンゴ虫みたいに全滅させないようにうまくできるかなぁ・・・・




