六十三話
本日も一本のみです。ごめんなさい
まえから、時々思ってたんだけど、人がいなくなった土地ってスゴイ勢いで自然が回復するんだよね・・・・やっぱり知的生命体って星にとってかなり負担なものなのかなって・・・・
まぁ、神代行やるようになって、少し視点が変わったっていうか、そもそも神様たちって知的生命体にすらそれほど関心がなくて、自分の管轄するエリアに、ぶぁっと命が満々(みちみち)ていればそれだけで満足で、たくさんの命が途絶えるのでさえ『わぁいっぱい散ってくな・・・・』くらいにしか思ってない。
今回、ボクを神様代行にしたのもゴッドブレインが導き出す答えは、人類が他の星にも出かけていってもっと沢山の生命が増える可能性が高いからできるだけ宇宙進出を早めたいな・・・・的な発想みたい。
で、そんなことを考えてる僕は、べつにお腹がすくわけでもないのに久々に肉の味を楽しみたくて、泉の中から動物がこの水場を訪れるのを狙ってる・・・・の図です。
かれこれ10分ほど浸かってます。
草亀はもうポークミニサイズです。もう、きゅーってちじこまってます。
って行ってるうちに、あ・・来た。
近くの牧場で飼われてた牛が野生化したものみたい。結構でかい。
4~5年ものの雄牛。僕が水中から狙ってるのに気が付いてない。
力の加減がわからないけど、とりあえず首根っこ捕まえて、水につければあとはなんとかなる世界?
気配を消しながら近づき、ここぞって位置の水中からザバっと飛び出し、牛の首に組み付く。
野生の牛の感もすごくて、僕が飛び出す寸前に回避行動を取り始めている。
牛の後ろから追いすがるように、牛の首に左手を回し、そのまま右手方向に締め上げると・・・・
ゴク?!ってなんか骨が外れるようなスゴイ音がして、牛が泡を吹き始める。
目を真っ赤に充血させた雄牛、四本の足で踏ん張って堪える。
さらにグイッと力を入れると・・・ミチミチってなんだか布を締め上げるとき繊維が切れるような嫌な音が聞こえて、ふらふらと僕が引っ張り込む泉の方へ歩き始める。
ドボーン・・・・牛が堪えきれず泉に倒れこむ。
・・・・
・・・
・・
金の牛ですか? 銀の牛ですか? って 神様的には聞かないといけない?
次は明日の5時 予約ぽちっと。




