三十四話
果てし無く広がる葦のような平原に、我々は遂に未確認の生命体を発見した。
それは南米のチュバカブラのような曖昧模糊とした存在で、実在しないのではと囁かれていたが宇宙生物の深部で、その全容を明らかにした。
高さは2mのドーム状の動体で全体は粘液に塗れたゼラチン質、内部構造が観察できる程の透過性がある。中にはバスケットボールより一回り大きな球体の核があり罅割れに似た筋のようなものが体表に向け幾つも走っている。
また、体内には数ヶ所袋状の空間があり、中にはダンゴ虫が大量に捕獲され既に飽和状態のようだ。
核からは大きな触覚のような機関が計5本側面に等間隔配置されており。頭頂部と思われる箇所にはアンテナのように触手が一本見えている。
従来は活発に行動していたのかも知れないが、体内の袋の中に大量のダンゴ虫がまるで卵胞の如く詰め込まれその重みの為か触覚をヒクヒクと動かすだけの死に体である。
「クルーに告げる!この生命体と思える動体を確保しようと思う」
探検隊に、緊張と動揺が走った。
――――あぁ・・・・なんだかエンディングの音楽が聞こえてきそう。
説明だけで終わってしまったw
次回は捕り物?




