三十二話
次段投下します。
テン・メン・ジャンも気になるのですが、調査隊も目が離せません。
ということで、折の良い所、探査隊を観察し続けます。
クアダキ人もワラダ人も名前が長いので、いつものように徒名を付けようと思う。
僕の脳内でリーダーは河口隊長、他の物は、クルー・スタッフおよびカメラマンとして置き換えます。
「隊長!正面に密林が見えてきました!」
探検隊は未知の領域へ進み始めた。
足元にはダンゴムシが20センチ以上も堆積する異様な状況、クルーは「この先にきっと何かがある」そう予感しながら、着実に前へと進んで行く。
「隊長!あれは!!」
スタッフの一人が大声を上げた!
河口が先頭を切り声を上げたスタッフの所へ駆け寄る。
「あっ、あれは!」
葦のような鬱蒼とした湿地帯が視界を埋め尽くす。
高さ5メートル程の葦のような障害物の根をダンゴムシがシャリシャリと咀嚼音を立てかじり倒している。しかし、その倒れた葦の側からまるで生え変わるように新たな葦が急成長し葦の草原はザワザワと蠢くように動いている。
「隊長!」
スタッフは隊長の次の指示を固唾を飲んで見守る。
視界を確保できないなかの探査は危険だ。
河口は、これより先の探査を現地合流のスタッフと協議し、キャンプで休憩をとり再開することにした。
昭和の香りのする探検隊です。危なくなると途中で帰ってきます。未開の土地の原住民の腕に腕時計のような日焼けの後が印象的な番組でした。その乗りで探検隊は進むのです!




