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第三話 迷宮


 お墓参りから数日後、兄さんの誕生日がやって来た。


 僕と兄さんは朝から王様に呼び出された。


「15歳の誕生日おめでとうハイド」


「ありがとうございます。父さん」


「もう15歳かぁ息子の成長は感慨深いねぇ」


 王様は顎を触りながらしみじみと言う。


「父さんそれでダンジョンの件についてですけど…」


「うん、行っていいよ。もう15歳。半分大人の仲間入りさ自分の命は自分で守るそんくらいできる、だろ。」


「はいっ」


 兄さんは嬉しそうに返事をする。


「王様、なんの話?」


「ダンジョンって知ってるかフィン」


「うん」


 ダンジョン、それは金銀財宝の眠る迷宮。この世界の各地に存在するがまだ謎は多い。ダンジョンの中には悪魔や強い力を持つ精霊なんかが封印されているものもあるらしくて、多くの若者がダンジョン攻略を夢見てダンジョンに潜り、消息が途絶えると言う。でも、王様は昔そんなダンジョンを何十個も攻略して強くなって行ったそうだ。


「ハイドがそのダンジョンに行きたいって前々から言っててな、それで15歳になったら行ってもいいよって言う話をしてたんだ。」


「そこで、フィン、君にハイドと一緒にダンジョンに言って欲しいんだ。」


 ハイドさんは驚き


「なっなんでですか父さん。」


「ダンジョンっていうのは人を成長させる。いい経験だと思うからね。」


「その、なんていうかズルくないですかフィンが行くのは。僕は15歳になるまでダンジョンに行かせてもらえなかったのに。」


「いいかいハイド、僕が君を今までダンジョンに行かせなかったのはダンジョンで野垂れ死にしてほしくなかったからだよ。やろうとすれば君が危機に瀕した時ダンジョンからここに緊急転送させることも僕なら可能だ。でも、そんなことしたらお前のプライドが傷ついちゃうだろ。だからお前がダンジョンを攻略できるくらいの力をつけるまでダンジョンに行かせたくなかったんだよ。でもフィンの顔をよく見ろ。簡単に傷つくプライドなんか持ってなさそうだし、僕がいきなり助けてもケロッとして『ありがとう、王様おかげさまで助かったよ』ぐらい平気で言いそうだろ。」


「父さんに酷いこと言われてるぞ、フィン」


「大丈夫、全くもってその通りだから。」


 僕のプライドはそう簡単には傷つかない。


「わかりましたよ、父さん。」


「それに、ハイドは…多分誰かを守りながら戦った方が強いと思うんだ。だってお前優しいから。」


 その後話がトントン拍子で進み今日中にダンジョンに向かうことになった。僕は師匠から借りてる剣と、王様から渡された携帯食を持って兄さんと共に行くことになった。ダンジョンは、この国と隣国の国境を越えて二、三キロ進んだ町の近くにあるらしくその町まで王様が魔法で送ってくれることになった。


 その町は僕が初めて王都に行く時に経由した隣町よりは栄えてるけど王都に比べるとだいぶ活気のない町だ。街を少し歩いていると。街の他の人間に比べ、圧倒的に身なりのいい男がこちらに歩いてきた。3人の奴隷と思しき獣人達に手を挙げながら。彼らとすれ違った瞬間王様は被っていたフードを脱ぎ捨てその男の肩を叩くと。


「随分と景気が良さそうだね。」


 その男は驚いて瞬時に振り返る

 

「誰だっ!」


「久しぶりだね、レイバー・ランカル。僕のことを忘れたなんて言わないよな。このご時世に獣人を奴隷にしているなんて、ほんっと笑える」


 全然笑ってない。


 そこから王様は彼の個人情報をベラベラ喋り、彼の家族の情報や現在地なんかもいい初めて、数分間にわたって彼を脅していた。その後どうやら正式な手続きを踏んで奴隷達を解放するそうで


「けっこー時間かかるから、ほれっこれで時間潰しといて」


 そう言って僕らにお金を渡しどこかに行ってしまった。それから僕と兄さんは1時間ほどカフェで時間を潰し、ウィンドウショッピングを楽しんだ。あらかたこの町を満喫した頃、王様が急に帰ってきてダンジョンに向かった。


「悪い、ちょっとカッとなっちゃって。」


「いやーあんなに怒ってる王様初めて見たよ。」


「滅多に見れるもんじゃないよあれは」


「王様って獣人って言ってたし、王様の国には奴隷もいないし許せなかったんだよね。わかるわかる。」



「生まれて数ヶ月のガキに慰められてるの結構恥ずかしいねコレ」


 王様は両手で顔を隠す。


「フィンの言うとおり僕は獣人だからね。それに僕が英雄って呼ばれる前とか、王様になる前はもっと獣人の扱いは酷いもんだったしね。それに僕の仲間には元奴隷の奴らも結構いるだからこそあいつが許せなかったんだ。」


 そんなことを話しているうちにダンジョンに着いた。


「多分このダンジョンには強力な悪魔が封印されてる。なんとなくだけどね。そう言うダンジョンは普通のダンジョンよりも難易度が高い。気をつけてね」


そう言うと王様は僕らに手を振った。ここで王様とはお別れだ。僕と兄さんだけがダンジョンの方に向かうと

 

「帰ってきたら誕生日パーティーするからなー、絶対帰ってこいよー」


 僕と兄さんは王様に大きく手を振って新たな冒険への一歩を踏み出した。

 

 ダンジョンに入ると妙に頭が痛くなった。そして、少し気絶していたみたいだ。目を覚ますとすぐそばには血まみれの、いや返り血塗れの兄さんが座っていて、僕らの周りには狼や鹿に似た魔獣、そして小型のゴブリンなどの魔物の死骸が大量にあった。


「良かった。起きた」


 どうやらダンジョンに入ると同時に僕は気絶していたみたいだ。

 

「あれ、兄さん。どう言う状況?」


「ダンジョンに入ったら、行きなりフィンが倒れてね、魔物達に囲まれていたから、殺しといただけだよ。けどちょっと汚れすぎたね。」


 兄さんの基本的な戦闘スタイルは素手で相手の心臓を貫くか、短剣で相手の急所を正確に狙う、そんな戦い方だ。そりゃ返り血塗れになるわけだ。


「気分とかは悪くないかい?」


「うん、大丈夫だよ。」


「じゃあ行くぞ。」


 そう言うと兄さんは歩き始めた。ダンジョンには色んな罠があった。いきなり壁から矢が飛んできたり、地面が抜けて針山が出てきたり、毒を使う魔物や大型の魔物と戦わなければいけなかったりと、普通なら沢山死人が出る様なことが沢山起きたが、僕も兄さんも傷一つなく3時間ほど歩き続けた。


 正直、僕は何もしてない。壁から飛んできた矢とか針山とかは自力で回避できたけど、魔物と戦う時はほぼ全て兄さんが前に出てたくさんの魔物を倒した。僕は後ろで兄さんの取り逃がした雑魚を片付けるだけだった。


 普通に兄さんが強すぎる。はっきり言って今の僕じゃ足元にも及ばない。それに僕が魔物の毒を喰らった時もなんか何食わぬ顔で解毒の魔法を使ってたし、全てのスペックが高い。こんなに強い兄さんでさえなれないなんて六将ってどんだけ強いんだ、考えるだけで恐ろしかった。


 ダンジョンの中でちょうど休憩できそうな空間があった。僕らはしばらく歩きっぱなしだったのでそこで休憩する事にした。携帯食料を食べながら兄さんに聞いてみた。


「兄さんが本気で戦ってるところ初めて見た。僕と訓練してる時って結構手加減してたんだね。」


「うん、まぁね。でも今日もまだ本気は出しちゃいないよ。」


 得意げな顔で言う。


「本当に?でも六将のみんなって兄さんより強いんだよね。」


「うん。」


「僕からしたら兄さんが強すぎてびっくりしてたから、それよりも皆んなはもっと強いってなんか信じられないなぁ。」


「あの人達はほんっとに強いよ。僕らとはまたステージが一つ違う。」


 目をキラキラさせながら兄さんは説明しだす。


「そうなんだ。六将の中で一番誰が強いの?」


「まぁ間違いなく一番はコックさんだろうね。あの人は父さんやリリィさんのいる領域に一歩踏み込んでる。」


 兄さんは自分で言いながら自分で頷く。


「気の良い兄さんって思ってたけど、そんな強いんだ。」


「うん。あの人は別格。そしてナイトさん、トーチさん、マジードさん、ヘリィさん、シグマさんの順だろうね。」


 新顔のマジードさんがそんなに強いのは意外だ


「マジードさんって六将の中で一番の新顔なんだよね、そんな強いの?」


「あぁ、あの人は剣術、魔法どっちも凄い。本当に隙がない。あの人の完成系が父さんだろうね。」


 なんかそう聞くと強そうに思えてきた。


「師匠は入れるならどこら辺に入るの?」


「全盛期のピースさんならまぁコックさんと並ぶかその下ぐらいだろうね。」


「やっぱ強いんだ。」


「うん。あの人隻腕なのに普通にヘリィさんに勝ってたから。」


 ちょっと強すぎるな。


「そう言えば兄さんもスキルとか持ってるの?」


 兄さんの強さについても知りたくて聞いてみた。


「うん、まぁ一個だけなんだけど…僕は相手の心臓を貫けば相手が何者であろうと殺せるって言う能力。」


「なんか物騒なスキルだね。」


「あぁ、でも大概の生き物は心臓を潰せば死ぬから、再生能力が高い魔獣とか以外にはあんまり役に立たないんだ。」


「そっか、何でもいいから僕も早くスキル欲しいな。」


 二人とも食料を食べ終わったら。交代で少しだけ仮眠をとってまた出発した。


 出てくる敵全てを兄さんは瞬殺する。やっぱり僕は足手纏いだななんて思いながら小一時間歩き続けた後、大きな空間に出た。


「なんなんだろうねこの空か、っ!」


 僕が兄さんに話しかけてる途中に空から大きく鋭い何かが降ってきた。なんとか躱せたが当たってたら致命傷を負っていたかもしれない。


「フィン、少し下がってな。」


 そう言うと兄さんは僕を後ろに大きく突き飛ばす。僕は兄さんが全力で戦うのに邪魔だったのだろうか。その空間に何がいるのかよーく見るとそこには今まで出てきた奴らとは桁違いな大きさのコウモリのような魔獣がいた。


 その魔獣は先程の不意打ちが失敗した後は結構上の方を飛んでいる。なかなか降りてこない。兄さんは痺れを切らして壁を登り始めた。登るって言ってもほぼ垂直の壁を走って上っている。


 その魔獣と同じ高度まで上った後、飛びかかり魔獣の羽を捥ぎ魔獣を地面に叩き落とした。


 魔獣は羽の回復に力を使っているようで、その間に兄さんはどこからか出した剣を魔獣の心臓に突き刺した。そうすると、兄さんは僕の方へ戻ってきて


「ダンジョンの終わりがけには大型の魔獣や魔物が出ることが多いらしい。多分こいつがそのボスだ。あの扉の向こうにはお宝があるんじゃないかな。お宝は山分けだぜ。」


 ほぼなんもしてない僕にお宝をもらう権利はあるのだろうか。そのまま僕らは一際大きなその扉を開ける。あたり一面に金銀財宝があった。だが、僕も兄さんもその奥にある、玉座のようなものに目を奪われた。


「兄さんあの椅子…」


「うん、警戒した方がいい。父さんがこのダンジョンには悪魔がいるって言ってたからな。多分それだろう。」


 僕らがそんな話をしているとどこからか「ぷ〜ん」という音が聞こえてきた。バックの中の携帯食料から、金銀財宝の間から、色んなところからハエが湧き始めそこら一帯が腐敗し始める。僕らは無数のハエの羽ばたく音に耐えられず思わず耳を塞ぐ。ハエは全て、玉座を目掛けて飛んでいく。そのハエが一つに集まり像を結ぶ。


 その瞬間空気がどっと重くなる。息がしづらい。”彼”を直視できない。言葉を発そうにも頭が回らない。多分僕は本能で理解したんだ。アレは僕より圧倒的に強い。だが兄さんは口を開く。


「何者だお前。」


「僕は悪魔ベルゼブブ、君たちがさっき話してたこのダンジョンのお宝さ。」


 自分の前髪を気にしながら僕らに問いかけてくる


「君たちは僕の力が欲しいんだろ。どっちが僕と契約するの?」


 わからない、わからないけど悪魔にそう聞かれた瞬間僕の喉はすぐ開いた。


「僕です‼︎」


 僕がそう言うのと同時に兄さんも


「僕だ。」


 と静かに言った。


「もー悪魔がいるってわかってたんなら先に決めといてよ。」


 そう言ってやれやれと言ったらジェスチャーをする。


「フィンここは譲ってくれ、僕がここまでほとんどの敵を倒してきただろ。」


 兄さんが珍しく焦って大きな声を出している。


「でも兄さんがお宝は山分けだって言ったじゃないか。他のお宝は全部腐っちゃったんだから悪魔と契約するチャンスは僕にもあるはずだ。」


 わがままだとはわかってる。でも僕はどうしてもあの強者の力が欲しくなった。


「そうか、ごめんなハイド」


 そう言うと兄さんは戦う時の構えを取る。僕も構え始めた時


「僕と契約する奴を決めるのに僕以外でおっ始めるなよ。」


 そう言うと魔法かなんかで僕らの体を縛り上げる。


「僕が契約して力を貸してあげるんだ、僕が決めたやり方で君たちには僕と契約する方を決めてもらう。当たり前だろ。」


 うーんとわざとらしく考えて、何かを思いついたようで


「よしっ、決めたつまらん奴と契約する気はない。そうだなぁ僕の力を使って何をするかでも話して。」


 何をするか…か言う事は決まっている。


「じゃあそっちの強い方から。あ、嘘はダメだよ見えるから。」


 そう言うと人差し指(?)で自分の目を指差す。


「僕か、そうだなまず僕の父は世界で一番強いと言われてる人だ。でも僕は父さんに比べて圧倒的に弱い。僕はもっともっと強くなって父さんの役に立ちたい。父さんの国をもっと発展させたい。そのためにお前の力が欲しい。ただ、それだけだ。」


「そうか、じゃあそっちのちっこいの」


 僕の方を指差す。


「君の力を使って何をするかはまだ考えてないけど、僕は君と契約したい。僕の知り合いの王様っていうかこの人のお父さんが王様なんだけど、その人は旅をして色んなダンジョンで沢山の悪魔とか精霊と契約して強くなったって言われてるし、そして強くなって王様になった。僕はその人に憧れてるんだ。だからその人みたいに旅をしたいし、悪魔と契約してみたいし、強くなりたい。そして僕も立派な王様になりたい。そんなとこかなっ!」


「そうか。」


 わざとらしく悩んだ末彼は口を開いて

 

「どっちもつまらんな。そこの根暗そうな方は僕という特別な悪魔の力を使いながら人の下について働くことを考えている。そっちの頭の悪そうな方はただの憧れで僕と契約しようとしている。」


 彼は呆れた感じで僕らを見る。だけどその後ニッとして


「だけどちっこいの、君のような雑魚が僕と契約し、王様になろうなんてバカげた夢を見ているのは少し笑えたぞ。」


「決めた。君と契約してやろう。右手を出せ」


 僕は手を出すのを躊躇う。


「ど、どんな力をくれるの?」


「暴食の力さ、君はその手でなんでも食べれるようになる。噛みついて攻撃手段にも使えるし、力を持ったものの死肉を喰らえばその力を手に入れることができる。貴様は旅をしたいと言っていたな。旅をすれば色んな魔物を殺すこともあるし、魔物に殺された冒険者を見ることもあるだろう。それらを喰らえば君は強くなれる。旅にうってつけの力だよ。」


 そう言うと彼はもっと手を伸ばし、僕に手を出せと言う無言の圧をかけてきた。恐る恐る手を出すと、なんか恋人繋ぎしてきやがった。みるみるうちにベルゼブブが消えていき、僕の中に何かが入ってきた、そんな感覚がした。


 右手に力を入れてみると、肘から先が肥大化し、手のひらに大きな口ができた。


「気持ち悪っ!」


 自分の能力ながら中々にグロテスクな見た目だ。


 そういえばどうやって帰るんだろう。そう思っていると


 『封印されてた僕の封印が解けたんだ。もうじきダンジョンは壊れる。本来、宝物庫だった場所にいる君たちは無事外に出れるはずだ。』


 あいつの声が頭に響いた。そのうち本当にダンジョンは崩れ始め、僕らは外に出ることができた。外には王様がまっていた。


「なんかダンジョンが壊れてるのを感じたから来てみたら本当に出てきたね。おかえり、2人とも。」


 僕も兄さんも「ただいま」の一言が言えなかった。


「……その様子じゃフィンが悪魔の力を手に入れたみたいだね。」


「うん…」


「そっか、ハイド。みんなが君の誕生日を祝う準備をしている。帰るぞ。」


 兄さんは悲しい表情を見せた後、笑って見せて


「はい、父さん。」


 そう言ってから、またしばらく黙り込んでしまった。兄さんの誕生日パーティでも僕は兄さんと一切話すことができなかった。


 僕は前々からお菓子作りが好きな兄さんにエプロンをプレゼントしようとコックさんやヘリィさんに手伝ってもらってエプロンを手作りしていた。だけどそれも渡せぬまま、誕生日会はお開きになった。


 僕がやるせない気持ちでベッドに寝っ転がっていると、突然コンッコンとドアを叩く音がした。


「はーい」


 そう返事をすると


「俺だ、ちょっとだけいいか?」


 兄さんが訪ねてきた。


「うん」


 そう言って兄さんを部屋に通すが中々話しを始めない。少し気まずい空気が流れる。


 しばらくして


「その…誕生日プレゼント貰いにきた。コックさんから聞いたぜ、作ってくれてたんだろ。」


 恥ずかしそうに頬をかきながら言う。


「うん。」


 兄さんのその言葉で何だか僕の心のモヤは少し晴れた気がした。エプロンを渡すと


「ありがとな。」


 とだけ言って僕の頭を撫でた。また、しばらく無言が続いた後


「フィン、その…君が気にすることはないよ。俺もお前の兄ちゃんだ。こんくらいで、フィンのこと嫌いになったりしないから。その…本当に気にしなくていいからな。」


 涙目で僕にそう言って僕の背中をビシビシ叩いた。なぜだか僕の方も泣けてきてそっから2人で抱き合いながら、お互いがお互いを慰めながらしばらく泣いた。


 落ち着いた後


「明日からの訓練でバンバン悪魔の力も使っていいからな。まだまだ負けねぇぞ。」


 そう言いながら兄さんは部屋から出て行った。やっぱりハイドさんは本当にいい兄さんだ。


 兄さんや王様と家族になれて僕は幸せ者だ。


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