第41奏:三人の音色
来週に控えたライブに向けて、三人は練習を開始した。
「よし、今日は『Blue-Echo』からいこう」
綾乃の提案に二人は頷く。
そしてイヴの掛け声から、綾乃は『Blue-Echo』の始まりであるベースのスラップを弾き始めた。
三人の音は互いに寄り添い、支え合い、そして共鳴し合う。
「……いい感じ」
琴音は演奏を終えると、満足そうに微笑む。
「そうだね! 前よりもいい音が鳴ってる気がする!」
イヴもそう言って笑顔を見せる。
綾乃は静かに二人の話を聞きながら、ベースを抱きかかえるように見つめていた。
「……でも」
綾乃の言葉に、二人は顔を見合わせる。
「私たちの今の音なら、もっといい音が奏でることができるはずだよ」
綾乃はそう言うと、静かに目を閉じた。
二人は綾乃の言葉の真意を理解する。
それは自分たちの音を信じて、限界まで引き出すということ。
三人はそれぞれが持つ音をただ重ねるのではなく、互いの音に耳を傾け、より深く、より繊細に表現しようと試みるのであった。
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