表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Sounding Dreams - 再び巡り逢う音 -  作者: 蒼月 美海
青き魂の音

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/90

第24奏:新しい出会いの音

 ライブハウス「RESONANCE」のバックヤード。

 凛の案内で、三人は楽屋へと入っていった。


(……この前に来た時、余裕がなくて全然気付かなかった)


 綾乃は、前回ライブで来た時のことを思い出す。

 あの時はイヴや琴音のこと、そしてステージの準備で頭がいっぱいになり、周りの景色など目に入れる余裕がなかった。

 改めて楽屋を見回すと、壁には数々のバンドのサインが書かれており、使い古された機材が所狭しと並べられ、独特の匂いが充満している。


「オーナーは夕方には来るから、それまでここで好きにして待ってな」


 凛はそう言い残すと、楽屋から出て行った。

 三人は、お互いの顔を見合わせる。


「なんだか、静かだね」


 イヴはそう言って、自身の両手をぎゅっと握りしめる。


「大丈夫だよ」


 綾乃は、微笑みながらイヴの肩をポンと叩いた。


「私たちは、もう一人じゃないから」


 琴音もイヴに優しく微笑みながら頷く。

 三人は椅子に腰掛け、静かにオーナーを待った。

 しばらくして、我慢ができなくなってきたのか、新曲の練習をしようと提案しかけたイヴだったが、この場所の雰囲気に飲まれ、自然と静かになる。


「ねえ、イヴ。オーナーってどんな人なの?」


 しかし、静かな部屋にいて我慢できなかったのは綾乃も同じ。

 綾乃はイヴに尋ねた。


「えっとね、すごく優しい人だよ! 私の歌を最初に聴いてくれて、応援してくれたんだ」


イヴは、顔を輝かせながら答える。


「そうなんだ……」


 イヴの言葉が抽象的過ぎてオーナーのことがあまりよくわからなかったが、彼女らしい言葉に、綾乃は少し安心したのか、軽く笑いながら頷いた。

 やがて、夕方になり、楽屋の扉が開く音がする。


「ただいまー!」


 元気な声と共に一人の中年の女性が凛と一緒に楽屋に入ってきた。

 三人は突然のことに固まってしまい、驚いてしまう。

 女性はエメラルドグリーンの髪を揺らし、華やかな衣装に身を包み、凛の隣に立ち、三人のことを見つめていた。


「……凛から連絡は来てたけど、まさかイヴちゃんたちが来るとはね。この前の君たちのライブ、すごく良かったよ」


その女性の言葉に、三人は顔を見合わせる。


「……あっ! 綾乃ちゃん、この人がライブハウス『RESONANCE』のオーナー、白石恵美さんだよ!」


 イヴは驚きが入り混じった声で、綾乃に紹介する。

 この新たな出会いが、新たな物語の始まりの音だとは今の三人には知る由もなかった。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございます。

よければブックマークとご感想、お待ちしております。


毎日午後5時30分に更新しております。

次回の更新は、第25奏:オーナーの求める音、9月10日水曜日午後5時30分です。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ