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Sounding Dreams - 再び巡り逢う音 -  作者: 蒼月 美海
青き魂の音

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17/92

第16奏:新たなオーバーチュア

 公園のベンチに座った三人は、結成したバンドの今後について話し合おうとしていた。


「やったー! これで、またみんなで音楽ができる!」


 イヴは、心から嬉しそうな笑顔を浮かべている。


「改めて……ありがとう、綾乃ちゃん」


琴音もまた、安堵したように微笑んだ。


「それでね、私もまだ聴いてないんだけど、琴音ちゃんが昨日のライブを参考に新曲のメロディを作ったんだ!」


「え……待って、昨日今日で!?」


 綾乃は驚きのあまり、琴音に視線を送る。

 つまり、昨日のライブから今日までの短時間で作ったということ、そのあまりもの事実に驚きを隠しきれなかった。

 そして琴音は少し照れながらも、スマートフォンを取り出す。


「あの……まだ、未完成ですけど、一応、作ってみました」


 琴音はスマホのスピーカーからメロディを流し始める。

 流れてきたのは、前回のライブで演奏した『再生の詩』とは全く違う、力強く、激しい印象のピアノのメロディだ。


「……っ!」


「すごい……! この曲、なんだか、すごくかっこいい!」


 イヴは、身を乗り出すようにしてメロディを聴き入る。

 綾乃もまた、その曲に耳を傾けていた。


(この曲……昨日の……)


 綾乃は昨日のライブで見た、倉本響のバンドLuminousの演奏を思い出していた。

 自分たちの優しい音とは対照的な、あの力強い音。

 この曲は、まるで『再生の詩』とLuminousが披露した曲の音が一つになったような、そんな不思議な感覚を綾乃に与える。


「んーっ!! この曲、早く歌いたい! ライブしたい!!」


「……待って」


 メロディを聴き終わったイヴは興奮した様子で立ち上がったが、綾乃は静かにそれを制した。

 イヴは、不思議そうな顔で綾乃を見つめる。


「それもだけど、まだ……何も決まってない」


 綾乃は、そう言うとゆっくりと口を開く。


「ライブには出たいのはわかる、だけど、今後のことや目標、私たちのバンドがどうなりたいのか。まず、そこから決めないと」


 イヴと琴音は、綾乃の真剣な表情に、静かに頷いた。


「そうだね。そうだよね、綾乃ちゃん」


 イヴはそう言うと、再びベンチに座り直した。


「じゃあ、綾乃ちゃんは今後どうしたい?」


 イヴの言葉に綾乃は驚き、目を丸くするのあった。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございます。

よければブックマークとご感想、お待ちしております。


毎日午後5時30分に更新しております。

次回の更新は、第17奏:五線譜の先の目標と課題、9月2日火曜日午後5時30分です。

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