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Sounding Dreams - 再び巡り逢う音 -  作者: 蒼月 美海
三つの音、一つのメロディ

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12/89

第11奏:再来の旋律

ーーライブまで、残り5分ーー


 スタジオに来た女性の言葉に促され、三人はステージの裏へと向かっていた。

 今、綾乃の胸は高鳴っている。

 決して、緊張だけではない。

 懐かしい、その一言が心の中にある。

 そして重厚な幕の向こうからは、すでに観客たちのざわめきが聞こえてきていた。


「ねえ、綾乃ちゃん……」


 イヴが不安そうに綾乃の顔を覗き込む。


「大丈夫だよ」


 綾乃は、そう言って優しく微笑んだ。

 その一言はイヴ自身のためでもあり、そして、何よりも綾乃自身に言い聞かせる言葉。


(……私はただ、今日限りの臨時メンバー。この子たちのライブを、成功させるだけ)


 綾乃達はステージへ続く階段を上がっていく。

 足を踏み出すたびに床板がギシリと音を立て、その音は綾乃の心臓の鼓動と重なって聞こえてくる。

 いよいよステージ袖に到着すると、スタジオに迎えにきた女性が3人に声をかけてきた。


「あんたたち、全力で楽しんできなさい!」


「うん! いってくるね、凛さん!」


 イヴは満面の笑みで答えた。

 琴音も緊張した面持ちで、小さく頷く。

 綾乃も自分のベースをそっと抱きしめ、その感触がライブに出た際の記憶を鮮明に蘇らせていた。

 ライブハウスの熱気、鳴り響く歓声、そして、自分たちが奏でた、^_^あの曲。


(……もう、二度と戻れない過去)


 綾乃はそっと目を閉じた。

 しかし、すぐに目を開ける。


(でも、今は……)


 そこには、不安な表情で自分を見つめるイヴと琴音の姿があった。

 綾乃はそんな皆んなに鼓舞するように、声を上げる。


「いくよ、二人とも!」


 綾乃の声にハッとした2人は、大きく頷いた。

 その表情は先程の不安はない、今は覚悟を決めた顔だ。

 さあ、ライブが始まる。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございます。

よければブックマークとご感想、お待ちしております。


毎日午後5時30分に更新しております。

次回の更新は8月28日木曜日午後5時30分です。

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