7 ハーレム
それから俺は、三人と付き合う事になった。
はじめはこれで良かったのだろうか、と悩んだりもしたが、半年も経てば。
「駿!お昼食べよう?屋上で日菜子ちゃんがもう待ってるって!」
「お、おう。早いな。」
「そうね、日菜子ちゃんを待たせるのも悪いわね。」
「そうだよ!早く、早く!!」
屋上にて。
「お待たせ!日菜子ちゃん!」
「大丈夫です!そんなに待ってませんから!」
「ごめんね?日菜子ちゃん。授業が長引いちゃったのよ。」
「わるいな、日菜子。」
「いいですって!それより、はい!これお弁当です!」
「おう!サンキュ!」
あれから弁当を三人が順番で作ってくれるようになった。
幸せだ……。
「お!日菜子ちゃん、今日は見た目もいいね!」
「そうですか?頑張った甲斐がありました!」
「ええ、本当に。最初の頃は茶色一色だったものね?」
「汐里先輩!それは言わないで下さいよ!」
「ふふっ。上達してるんだからいいじゃない?」
「そ、そうですけど!」
上手く三人と付き合って行けるのか、不安だったが。
三人も仲良くなっているみたいで、一安心だな。
「今週の土曜日の駿先輩とのデートは私ですよね?」
「そう!で、日曜日が私!」
「そうね、私は来週までお預けだわ……。」
「そ、その分、汐里先輩もその時いっぱい駿先輩に甘えればいいんですよ!!」
「そうだよ!私も日曜日は目いっぱいイチャイチャするんだから!!」
「そうね、そうするわ。」
三人とは交代でデートしている。
大変かな、と思ったりしたが、そうでもない。
彼女とのデートだ。
負担に感じた事なんてない。
三人との関係は、みんなキスまで済ませた。
情報は三人で共有することになっている。
一人とキスしたら、必ずあとの二人ともキスした。
そろそろ次の段階に進んでもいいかもしれない。
そして、土曜日。
「駿先輩!お待たせしました!!」
「おお、ってか、声デカいって!」
「あ、はい、すいません。」
「いいよ、で、今日はどこ行く?」
「え、あの……。行ってみたいところがあるんです!」
「へえ、どこ?」
「つ、付いて来てください!」
「わ、わかったから、引っ張るなって!」
日菜子に連れられて、着いたのは歓楽街。
「ひ、日菜子?」
「駿先輩……。私、その、そろそろいいかなって思うんですけど!」
「お、おう?ってここラブホ……。」
連れて来られたのは、ラブホテルの前。
「い、いいのか?」
「は、はい。準備はオーケーです!」
「ちょ、声デカいって!」
ラブホの前で恥ずかしいだろ!
でもいいのか?
戸惑っていると、
「あれ?駿?」
「え?!」
ひかり?!何でこんなところで……。
「その人、誰?」
ひかりの隣には知らない男……。
ひかり、今ラブホから出てきたよな?
どういう事だよ?
「あ、この人は、もう一人の彼氏!二ケ月前に告白されたの!」