↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
傘から始まる恋物語  作者: 霊璽
41/93

第40話 秘密と甘いもの

 勉強は一旦休憩になり、それぞれ頼んだものが来るまでの談笑の時間になった。自然と女子達と男子達で分かれて話している。

 もちろん、普通の声の大きさで話しているのでそれぞれお互いの話の内容は聞こえていた。ただお互いの話をするのに夢中でちゃんとは聞いていなかった。

 孝也は晴翔と話しているのだが唐突におかしなことを聞いてきた。

 「なあ、孝也ってどうして彼女とか作らないんだ?」

 頬杖をつき、コップに入っているストローを指先で回しながら、自然と聞いてきた。今までの話の内容を急に変えられたことと晴翔の意味不明な質問に孝也は眉を顰める。

 「は? 何を急に言い出すんだ?」

 思わず語気が強くなってしまった。晴翔はびびってしまい丸くなっていた背筋を伸ばす。

 「あ、いやまあ別にちょっと気になっただけだ! だからそんなに怒るなよ」

 宥めるように言う晴翔。なぜそのような態度になっているのか、孝也には理解できずに首を傾げる。

 「いや怒ってないぞ?」

 「え、そうなのか? な〜んだ。一瞬、お前の目が俺を殺しそうで焦ったわ」

 笑いながら晴翔は言うが、別にそんな目で彼を見た気はない。言葉は強くなったことは自覚しているのだが。

 「失礼なやつだ。元からこういう目だ」

 「ははは! 確かにそうだな」

 相変わらずこの男の笑い声は腹が立つ。しかし、それよりも最初の話題に戻さなくてはいけないと思った孝也。

 「そんなことよりも、なんで急に彼女がどうとか聞いてきたたんだ?」

 「ん? ああ、それはな早く彼女作れってこと」

 それをコーラを飲みながら聞いていた孝也はコップを静かに置く。

 「余計なお世話だ。なんでお前にそんなこと言われないといけないんだ」

 めんどくさいという雰囲気をあえて表情に出しているのだが、晴翔はそれ以上に彼女の良さについてプレゼンし始めた。

 「彼女はいいぞ! どんな時でも話を聞いてくれるし、癒してくれるからな。孝也の荒んだ心も浄化されるんじゃないかってな」

 最後の部分に微妙に貶された気もするが、そこは聞かない事にした。

 晴翔の言葉を聞いてつまらなさそうな顔をする。

 「別に心が荒んでるからって誰にも迷惑かけてないだろ」

 「いや、俺にかかってる。孝也が荒んでることで俺への当たりがちょっと強い」

 不満を表すように言ってくる。

 だが孝也からしたらそんなことは意識した事ないので当てつけもいいところだと思った。

 「気のせいだ。荒んでる時は多分、誰にでも当たりが強いぞ」

 「それも確かにそうだな」

 結局そこで話が落ち着き、2人は笑いあった。

 実は男子たちの会話をこっそりと聞いていた女子たちだった。松原、星乃、遙はそれぞれどんな気分で聞いていたのかは彼女たちにしかわからない。

 男子たちの彼女を作る、作らないの話を終わったすぐ後に店員が孝也たちの座っているテーブルの前で立ち止まった。店員の片手には鮮やかなオレンジ色をした蜜柑のパフェがお盆に乗っていた。

 「お待たせしました。夏みかんのパフェになります」

 孝也は静かに手を上げると店員が孝也の目の前にパフェそっと置く。そして軽くお辞儀をするとそのまま歩いていった。

 高さが20cmほどあるパフェに孝也は心を躍らせていた。顔には出てないが。

 「抜け駆けした分、たかちゃんのは早いね」

 嫌味ったらしく遙が言ってくるが、それが聞こえないほどに孝也は目の前のパフェに釘付けになっている。普段は滅多に写真を撮らない孝也がスマホを取り出して何枚も撮っていた。

 「いくら甘党だからって流石に、はしゃぎすぎだよ〜」

 「本当だな。だがこうなった孝也を見るのはおもしろい」

  それを見て、晴翔と遙は爆笑していた。普段の孝也しか知らなかった星乃と松原はその違いに驚きを露わにしていた。

 「三河さんは甘党だったんですね」

 「孝也くんが甘党だなんて全然想像がつかないよ」

 意外、それしか言いようがないと言わんばかりに呟く2人。

 「……だからあんなに美味しかったんですね」

 そして星乃は納得したように1人で頷いていた。

 そう、それは孝也が傘のお礼にと言ってくれたカップケーキのことだった。彼女は家に帰ってからそれを食べたのだが、あまりの美味しさにショックを受けたほどだった。

 その時のことを思い出していると晴翔がそっと話しかけてくる。

 「機嫌が悪いときの孝也には甘いものあげれば直ぐに機嫌が良くなるから。2人ともこれだけは覚えておいた方がいいよ」

 孝也がパフェに夢中になっているのをいいことに晴翔が星乃と松原に教えていた。遙は孝也がパフェを食べて少しだけ緩む口元を見て笑っていた。

 松原が「なるほど〜」と頷きながら、何かを考え始める。

 星乃は孝也の方を見て表情が普段とは変わらないのにどこか柔らかくて優しい雰囲気になっている孝也を見て星乃もどこかほっこりした気持ちになっていた。

第40話を読んでいただきありがとうございます。作者の霊璽です。

今回で40話ですよ!!! ありがとうございます〜 後少しで50話もいきますね!!!

実は40話なので何か特別な話にしようかとも思ったのですが無理でしたね。知れたのは孝也が甘党だったというくらいですね。

毎度のことながら更新時間が遅れてしまいすみません。もっと精進します

それではまた次回、お会いしましょう

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。