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第十八話 ダンジョンを探せ!!

二人の部屋を作った後は夕飯を食べつつお互いの成果や情報を報告し合いながら済ませた

それから交代で風呂を済ませた俺は一人改めて今日集まった情報を整理する


一つ、近所の避難所に居た13人の人達は出来るだけ急いでこっちに迎えて戦力としても早めに確保したい

これに関しては反対意見はなかったので急ぎDPを貯めて部屋を増やす


一つ、父さんと母さんが確保した本だが、かなりの数がトランクにも積んであることもあってそれなりの数になっているらしい。有難い事だね!

それと本棚は二つだけだけど確保出来たそうだ!

悪い知らせは、我が家の車の充電が無くなってきていて、あと1回も出れないくらいらしい…どうにか充電したいな……


一つ、保護した二人に関しては伊藤家に佐々木さんが地震前日に泊まりに来ていて、少し夜更かしをしていたからこそ素早く逃げ出せたそうで、伊藤さんの両親や兄は玄関が瓦礫に潰されてしまい、どうなったのか分からなくなっていてどうする事も出来ずに辛い思いをしているそうだ


それを聞いて漸く、伊藤さんの元気がなかったんだと気付いた

でも、それなら佐々木さんの家族は?

まぁ、スマホも使い物にならないんだし、分からない事を考えていても仕方ないのか


それにしても、地震の日から今日まで良く無事だったと感心したが、二人から話を聞くに伊藤さんが避難していた本屋でバイトしていたからバックヤードの小窓の鍵を店長がよく閉め忘れているのを知っていて、二人は協力し合いそこから侵入して避難生活を送っていたそうだ


食料や水に関しては翌朝に近所のコンビニから確保して、それから外に出ずに引き篭っていたらしい


そして今日、父さんと母さんが車で来て、短槍で裏口を破壊し入ってみたらビックリして腰を抜かしていた二人が居たから保護したらしい


…なるほどなるほど、二人が増えたのは予定外だったけど、佐々木さんは俺の調べで真面目な良い人間だということは認識しているから問題もない

明日は二人と一緒に歩いて伊藤さんの家を見に行く事にしよう


俺からそう提案し、話を聞いた伊藤さんは泣きそうになりながらお礼を言ってきたが、まだ無事かどうかも分からないんだし、こちらは単純に人手が欲しいからとか…言いにくいから言わないよ。笑


それから各自それぞれの部屋で休み、俺も詩音ちゃんと少し話をしてから最近の寝不足分を補う為にめちゃくちゃ早く寝た




翌朝、朝食を終えたら新入り二人のジョブ適正を見て、ジョブ、武器などを決めた

本屋からウチの家に向かう迄にモンスターを何体か見ているらしいのでこんな状況でも信じざるを得ない状況なのだ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


佐々木 春奈 ジョブポイント0P

ジョブ一覧 消費P全て100P


剣士…前衛職。両手剣、鎧など重装備が可能になる攻撃的なジョブ

戦士…前衛職。片手剣、片手盾、鎧など重装備が可能になる攻防のバランスのとれたジョブ

軽戦士…前衛職。片手剣やレイピアを装備が可能になる機動力を生かしたジョブ

弓術士…後衛職。弓を装備可能になる後衛からの攻撃出来るジョブ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

伊藤 真由美 ジョブポイント0P

ジョブ一覧 消費P全て100P


剣士…前衛職。両手剣、鎧など重装備が可能になる攻撃的なジョブ

戦士…前衛職。片手剣、片手盾、鎧など重装備が可能になる攻防のバランスのとれたジョブ

軽戦士…前衛職。片手剣やレイピアを装備が可能になる機動力を生かしたジョブ

設計士…後衛職。戦闘向きではないが、設計を得意としている者が得られるジョブ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


佐々木さんは高校に入って弓道部に所属しているので文句なしに弓術士、伊藤さんは設計士になるのが夢だったらしくて、ずっと勉強していたそうだ。将来必要性のある設計士になってもらい、二人には弓矢と短剣を装備させた

※ 木弓(200P)、矢50本2セット(100P)、短剣(150P)


そして二人のステータスがこれだ



========================


名前:佐々木 春奈(16)

レベル:1 ジョブ:弓術士レベル1

能力:体力G、筋力G、魔力G、敏捷G、魅力G、運G、総合力G

装備:寝間着、スニーカー、弓矢

スキル:狙う【ランクG】チャージ【ランクG】

魔法:

称号:


========================


名前:伊藤 真由美(16)

レベル:1 ジョブ:設計士レベル1

能力:体力G、筋力G、魔力G、敏捷G、魅力G、運G、総合力G

装備:寝間着、スニーカー、短剣

スキル:設計【ランクG】図面作り【ランクG】

魔法:

称号:


========================


これで準備は完了だな

全員で地上へ出てフル装備で伊藤家に向かうぞ!


傍から見れば俺たちは変な集団にしか見えないんだろうけど、そんなの気にしていられる様な場合じゃないから仕方ない。笑


荒らされている家や事故車両なんかを眺めつつ、モンスターを警戒しながら進むことになるのでやはり時間がかかる事が予想される


母さんのアイテムボックスにあらかじめ準備しておいた昼食や夕食など含めた、かなりの食料や飲料を準備し、入れて来ておいて本当に良かったと思う


時々現れるモンスターを倒して佐々木さん、伊藤さんのレベルを上げる

最初は怯えもあったようだが、家族を助ける為に頑張って一時間も戦い進んでいると少しずつだけど慣れて段々落ち着いてきた様だ


この辺でグリードはやっとレベル10になり、喜んでいるのか、ワンワン!吠えて駆け回っていた。光も一緒に喜んで駆け回っていた



暫く伊藤さん達の案内で歩き続け、二人が避難していた本屋を少し前に通り過ぎた所でぶらついていた野生のチンピラに絡まれてしまったが、ここは俺たちで軽く蹴散らしてやり武器を取り上げてまた歩く


そして目的地である伊藤さんの家に着いたのだが、家を囲むブロック塀がかなり崩れていて中に入るのも苦労しそうな状況だった


皆で協力し合いながら瓦礫を運び、玄関を退かして家に入ってみたけど、あちこちの壁や棚が崩れ倒てしまっているのが見て取れた


伊藤さんは必死に家族の名前を呼び探し回ったが一階では見当たらず、急ぎ二階の捜索に入る


俺はいきなり床が崩れたりしないか慎重に階段上がると、各部屋の入り口であるはずのドアが所々ひしゃげてしまっていて通常ならなかなかドアを開けられない様な状態だった

俺と父さんでドアを力ずくで引っ張って外していき、中を確認していくと父さんが開けた二つ目のドアの方にいた佐々木さん達が声を出して反応しているのが見えた


誰かが見つかったのかと思った俺以外の皆が駆け寄って行く

俺は他の部屋を全部開けて回っていたが、こちらでは誰も見つからない

誰が見つかったのか気になっていた俺も皆のもとに向かうと身内の人らしき三人が助け出されているのが目に入った


「家族が見つかってたんだね」


「えぇ、そうよ。けど…怪我が酷くてね」


「それなら、この前のダンジョンで手に入れたポーション使いなよ」


「あっ!アイテムボックスに入れたままだったわ!!」


「使い方は?鑑定した?」


「い、い今から見てみるわ!!」


俺の指摘に急いでポーションを鑑定した母さんは伊藤さんの兄だと言う一番怪我が酷く衰弱している男の人を優先して飲ませて回復させ始めた

父さんから話を聞くに三人は倒れてきたタンスやクローゼットの下敷きになって身動きが出来ない状況だったらしい

そんな状態で数日か…怪我をしてなくても衰弱してしまって今の状態にあるんだろう……

お粥なんかの消化のいい食料や水はあるから目が覚めれば何とか出来そうなんだけどな…


玲奈ちゃんはずっと伊藤さんの両親に寄り添って治癒魔法を使いながら介護のスキルを使っているんだそうだ


それから三人を慎重に運びつつ一階に降りて玄関に向かった。そこで…


「う…ぅ……あ…ま…ゆ……?」

僅かに聞こえる伊藤さんの父親の呻き声で俺を含めた近くに居た人の視線が集まる!


「お、お父さん!?私だよ!分かる!?」


「……か…さ……は…?…」

一生懸命に何かを言おうとしているのは分かるが、喉がカラカラなのだろう。急いで水を少しずつ飲ませてみるが、少ししてまた気を失ったようだ


「…鑑定によるとこのままじゃ不味いわね…玲奈ちゃん、治癒はまだ使えそう?」


「…すいません。魔力がなくなってるみたいでまだ使えないんです」


「玲奈は悪くないわよ…でも、どうしたら…康介君?」

早見母…理沙は玲奈ちゃんを励ましながらどうしようかと辺りをキョロキョロと見回した所で康介が先程から一言も言葉を発していない事に気が付いた


「ん……やっぱりこの辺でダンジョンを探してポーションが出るのに賭けるか、急いで家に連れて帰ってDPを使ってポーションを作るしかないな……ポーションが何P必要なのか覚えてないけど…」


「そんな…お母さん、三人は家に帰るまで持ちそう?」


「真由美ちゃんのお兄ちゃんはポーションのお陰か今は辛うじて大丈夫そうなんだけどね、今度はご両親の方が危なそうな感じね…」

俺の呟きを聞いた美優と母さんが会話をしだしたのだが、急がないといけないので俺は割り込んで自分の考えを伝えることにした


「それなら選択肢は一つだな。三人を背負ってダンジョンを探しに行こう!本屋の方は無さそうだったし、探すなら反対方面だろうな。二手に別れて…斥候を光とグリード頼めるか!?」


「おう!急いで探してくるぜ!」

「ワォーン!!」


威勢のいい返事と共に一人と一匹は走り始める!

俺、父さん、母さんの三人で伊藤さんの家族を背負ってコチラも皆と移動を始める



焦りつつも歩き続けて俺たちもダンジョンを探していたのだが、少し離れた場所からグリードの鳴き声が「ワオォォォォン!」大声で吠えたのが聞こえた



鳴き声のした方へ急いで向かっていると、俺たちの後方から走って来た光が合流した

話を聞くに途中で別行動して探していたんだそうだ


向かっている途中、グリードの声が聞こえなくなったので何処にいるのか分からなくなり、何度か曲がり角を曲がったりして少し迷ったが、数分後に無事合流する事が出来た!


だが、辺りを見渡しても何処にもダンジョンが見当たらない

美優が何処にあるのかグリードに聞くと柵が張られている工事現場の中へジャンブして入って行った


…こんな所にダンジョンがあるとか誰も気付けないよ!

光に柵を壊してもらって俺たちも中に入り、待っていたグリードに案内してもらい後ろをついて行く


ビルの建築現場なのかな?中は広くて機材などが置かれていてゴチャゴチャしていたが更に奥へ少し歩いた所でダンジョンの入り口が見つかった


ここからは俺たちも戦う必要がありそうなので、早見おばさん、佐々木さん、伊藤さんに背負う係を変わってもらってダンジョン内へと入って行った

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