第一話
内容の趣旨がよく分からないかもしれません。
「ただいま。」
俺は借りているアパートの玄関の扉を開ける。
「おかえりなさい。遅かったね。ご飯にする?お風呂にする?それとも・・・。」
黒髪の綺麗な彼女が顔を赤らめながら出迎えてくれる。
「ご飯にするよ。恵。」
「うん。わかった。」
恵がキッチンで準備をしている間に着替えを済ます。
テーブルにはスーパーの総菜が並んでいる。
「ごめんね。いつも買ってきたもので・・・。本当は手作りを食べてもらいたいのだけれど。」
「ううん。大丈夫。共働きだし仕方のないことだよ。いつも準備してくれているだけでも本当に嬉しい。」
見つめながら囁くと恵は耳まで真っ赤になっていた。
「さ、さあ。食べようよ。私もうお腹ペコペコだよ~。せーの・・・いただきます。」
夢中でご飯を頬張る恵は仕事での疲れを癒してくれる。
「ご馳走様でした。恵、食器は俺が洗っておくから先にお風呂どうぞ。」
「いいの。じゃあ、お言葉に甘えて。」
恵はお風呂場に向かった。
俺は洗い物を済ませソファーでテレビを見ながら恵が出るのを待った。
「出たよ。待たせてごめんね。」
目の前にはバスローブ姿の恵が立っていた。
「あ、ああ。もうこんなに経っていたんだな。」
テレビを見ながら寝ていたらしい。一時間も経っていた。
風呂から出ると今度はパジャマ姿の恵が待っていた。
「今日も一杯やりませんか。」
笑顔で飲む仕草をする。
「いいね。風呂上がりの一杯。」
二人で一本のビールを飲んだ。
「そろそろ寝ようか。明日も早いし。」
「そうだね。ねえ。久しぶりに一緒の布団で寝ない?」
「いいけど恵は甘えん坊だなあ。」
「いいじゃん。別にさ。つーんだ。」
「可愛い。可愛い。さあ。寝よう。」
俺は恵の頭を撫で寝室に向かう。
「扱いがちょっと雑じゃないの。ねえ~待ってよ。」
そして恵は俺の布団に潜り込み、俺は恵を抱いて眠りについた。
~現実~
残業続きの毎日、ただただ苦痛であった。
「ただいま。」
玄関の暗闇に自分の小さな声が響く。
靴を脱ぎ、ーパーで買ったお惣菜を温めている間に服を着替える。
そして温まった総菜を並べ食事をとる。
食事が終わった後、風呂を沸かしている間にソファーでテレビを見るが疲れのあまり寝てしまう。
一時間後に思い出したかのように目を覚まし入浴を済ませる。
缶ビールを飲み、ベットに横たわり恵(抱き枕)抱き着きながら眠る。
そして朝、一人玄関に向かってボソッと呟く。
「いってきます。」