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にいつレールフェスタの椿

作者: 越後浪人

にいつレールフェスタから帰った後、アメブロで手掛け、Pixivでタイトルを付けた作品です。

書いている本人も人並みの恋愛がしたいです……。


「にいつレールフェスタの椿」/「越後浪人」の小説 [pixiv] https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10218229


Amebaブログ『人生をさまよいし者の逃避行』1ページノベル

https://ameblo.jp/admiral-army/entry-12410278236.html

新潟駅10時47分発のワンマンカーを終点の新津まで乗ると駅の発車案内に『ぷらっとホームBAR 11時から営業』という表示があった。

案内に従って1番線まで行こうとして階段の手前で『ぷらっとホームBAR』のチラシを受け取り、ホームに下りると『ばんえつ物語号』の客車がディーゼル機関車と共に停まっていた。

ホームでは駅弁の他にビールやおつまみ、新潟市とJR、新潟県の酒蔵がタイアップした清酒『新潟しゅぽっぽ』のブースまである。

まだ早い方なので客車にはそこまで人気がない。

開放されている車両では1番新潟寄りの4号車は展望車で、新潟側のホーム寄りには郵便ポストまである。

SLが不調のため、人でいう『入院』している時期なので、磐越西線(ばんえつさいせん)を走るときもディーゼル機関車。スター不在の状況である。

「SL居なくて萎えちゃうね」

彼女はそう言った。

「俺もシゴナナが観たい」

彼も嘆いていた。

「でも今日は日本酒、飲めるんだね」

SLのいない哀しさを企画酒で補おうとする彼女。

鉄ちゃんの多くはこの日一般公開された運輸区と車両製作所へ向かっている。

ホームに停まりっぱなしの客車とはいえ、観光列車で寛ぐのは何とも贅沢である。

車外を見れば新津駅なのにハネムーンに出ているような気分。

長身の彼は彼女の肩に手をやり、『駅弁をつまんで新潟しゅぽっぽでも飲もう』と誘う。

彼女は迷いながら『少なめに』と応えた。

2号車に席を取り、500円を払って飲み比べセットを買う。

1パック90cc程度、4つ合わせれば2号になる。

彼女は『君の井』のカップを取って一口飲み、『甘くて美味しい』と言う。

彼は『SLばんえつ物語弁当』千円を食べる前に『今代司(いまよつかさ)』を飲み、『丁度よい辛さだ』と言う。

昼間に酔っぱらうなんて何と怠惰(たいだ)なことか、と世の人は怒るが、この日は特別だった。

付き合い始めて2年だったかな、と2人は互いに出逢った頃を思い起こす。

まだ初対面だった頃のショッピングセンター。

彼は自炊するので頻繁に買い出しへ行っていた。

彼女も自炊するので偶然の一致を重ねて、顔見知りとなった。

料理の話をする中でアドレスを交換し、一緒に料理学校へ行くまでの中になったこと。

外出するとき彼女が手作りのカップケーキを持ってきて、甘さ控えめだったことに驚いた彼。

恋仲になるまでのことを走馬灯の如く思い返す。

駅弁の匂いが漂い、旅気分に浸るなかで椿の花が咲いた。

改札の外へ出ても枯れない椿の花だった。

書いている本人もとき偶にお菓子を作ることはあるのですが、中々見栄えのするものは作れませんね……。

しかも料理学校の受講料が高いので中々行きにくいです……。

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