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万の軌跡と救世主  作者: gagaga
第一部 実家編
26/130

23  ◇ ロディマスの精神世界 ◇

まどろみの中、ロディマスは不思議な夢を見た。



◇◇◇


”やらないか?”


 誰だ!!


”僕だよ、僕。僕僕詐欺じゃないからね。まさか僕の渾身のジョークをあっさり無視するとは、さすが僕だね”


 貴様は一体誰だ!?


”分からないかなー。いや、分からないよね。ごめりんこっ”


 クソッ、俺をなめているのか!!・・・何!?


”めんごめんご。でも『クソッ』だなんて、そんな汚い言葉遣いはダメだよ。せめてそうだね、『うんこちゃん』、くらいにしときなよ”


 ふざけるな!!


”ふざけてないんだけどなー”


 どこがだ!!しかも今のは・・・、まさか貴様が今まで俺の中で誤変換を繰り返していたのか!!


”誤変換って、そりゃないよー。僕はいつだって・・・・・・、本気さ!!”


 なおタチが悪い!!


”いやいや、でもね。君は僕、僕は君なんだよ?”


 何ぃ?


”ほら、分からないかな。僕、かつては【****】と呼ばれた男さ”


 っ!?まさか、前世か!!


”そうそう、それだよ。名前がないって不便ダヨネー”


 なん・・・だと!?では貴様がソレだとしたら、俺は一体なんなんだ!?


”ああ、当然その疑問は出るよね。でもその答えはさっきも言ったよ?”


 何をだ!!


”君は僕、僕は君、さ。僕はあくまで君の中の記憶の一つ、だね。とは言え会話まで出来るとは思っても見なかったけど、多分それはコレの所為だろうね”


 なんだその、黒いモヤは?丸い、なんだ?


”【魔王の卵】と呼ばれているモノだね”


 なんだと!!【ウォームブロウ】!!


”いやいや、こんなとこで魔法は使えないよ。ここは君と僕の精神世界なんだから。しかもそれ、ドライヤーばりの温風吹かせる魔法で、攻撃魔法じゃなかったよね?そんな魔法で一体どうするつもりだったんだい・・・”


 クソッ、なら他に何か手はないのか!!それさえ壊せば俺は、俺は自由になれるのだ!!


”分かってるよ、僕だもの。僕も同じ気持ちさ”


 ならば何故、邪魔をする!!


”同時に君も僕なら分かるよね。これは壊したが最後、そこから溜まりに溜まった負の感情が溢れ出て、君を汚染する。これは、そう言うものだよ”


 やはり、か。クソッ!!打つ手はないのか!!


”あると思うよ。いっぱいヒントは得ているはずだからね。だけど今の君には時間が足りない。コイツがひび割れ中身が漏れ始めるまで、もうそれほど猶予はないからね”


 そんなものは分かっている!!!!


”まぁ、そうカッカしないで。ほら、その為に僕が今、ここにいるんだから”


 なんだと!?まさか貴様!!


”ああ、そう。そうだよ。君の一部となった僕を再び切り離して、【魔王の卵】を抑える抑止剤にするんだ”


 き、貴様はどうなる!!


”おや?僕の心配をしてくれるのかい。嬉しいねぇ”


 ふん!!貴様が赤の他人であればそんな事はしない。だが貴様は、俺なのだろう?


”ああ、そうだね、そうだったね。そりゃ僕は君さ。でも心配はいらないよ”


 理由を言え。


”簡単な話さ。僕が君であるからさ”


 そうか、そうだな。それならば簡単な話だったな。


”そうさ。ロディマス=アボートはこの程度じゃ負けないからね”


 ああ、そうだ。その通りだった。俺はこの程度では、負けない。


”その意気だよ。さぁロディマス君。ここは僕に任せて先に行きたまえ!!”


 なんだと!!いきなりどうした!!


”ああ、一度は言ってみたかったんだよね、この台詞”


 だから、何なんだ!!


”さぁ、目覚めの時間だよ。世界を、頼んだよ・・・って、これも言ってみたかったんだよね!!”


 最後まで締まらんヤツめ!!この、うんこちゃんが!!!!



◇◇◇



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