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 チィッ――


 目の前の光景に思わず頭を抱えたくなり、それを舌打ちへと変換することで感情を濁す。

 所詮は寄せ集め――烏合の衆という事か。


「――使えん」


 独り言の様にして収まりのつかない不満を周囲へと撒き散らす。

 誰かが反応したならばその者に矛先を向け当たり散らす所存だ。


「マスター? 何か?」

「使えん――と、言ったのだ。敵は死体同然のクズが一匹に裏切者のゴミがたかが数匹。更に私はこうも聞いたぞ? 雌雄は決した、勝敗は決した、決着はつきました――と。それがこうしてわざわざ来てみれば何だ? 敵は今だその忌々しい口で息をし、生を謳歌しているではないか。それも何がどの様になればこのような醜態、拮抗、膠着などと言う可笑しな事態に――いや、笑えるのであればまだ多少なりともましだったか?」


 不快な感情が言葉へとその姿を変えて、次々と自身の口から溢れ出る。


「いや、この場合はお前の様な無能な者を仲間として引き入れた私にも責任があると言えるか。そうか、そうかそうか、そうだったか。あぁ……お前はクビだ。失せろ。そして二度と私の目の前に現れるな」

「そっ――」

「行け」

「ま――」

「行け!」


 自然と声に熱が籠る。

 

「お前が今取るべき行動はただ一つ。ここから立ち去る事――それだけだ」


 言いたい事も言い終わり、少しは気分が晴れたかと思ったが何の事は無い。


 チィッ――


 そうした後、仕方なく目線をクズとゴミに向ける。


「待たせたな。何、心配するな。蘇生不可能な程に塵一つ残さ――」

「ご苦労」

「は?」


 瞬間目の前のクズを残して、ゴミが宙を舞った――

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