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絆を視る月

月が完全な円を描く夜、人々の頭上に光の鏡が浮かび上がる。

それは《絆の月鏡げっきょう》と呼ばれ、この王国〈ルナヴィエル〉に古くから伝わる神秘だった。


満月の光が最も強く輝く瞬間、真実の“絆”――人と人とを結ぶ運命の糸が、その鏡に映ると言われている。

恋人、親子、友人、あるいはかつてすれ違っただけの誰かとの間にさえ、それは表れることがある。


だが、絆の色は時に曖昧で、時に無慈悲だった。

その色が濁るとき、それは裏切り、偽り、別れを示す徴。

その光が消えるとき、それは、もう二度と戻らぬ“切れた縁”を意味していた。


けれど、人々はそれでもなお、月に祈る。

月の鏡に、自らの“真実”が映し出される日を、ただひたすらに待つ。


そして――

この物語もまた、一つの“絆”から始まる。


嘘から生まれた絆。

偽りに隠された本当の心。

そして、運命を信じたひとりの女と、嘘を抱えたひとりの男。


彼らの出会いは、月が満ちる静かな夜に始まった――。



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