7話 ピンチ
あの村を出てどれくらいだろうか
ある程度歩いてき気づいたのが、この村は森で囲まれた場所に位置していた
さらに、この森と村のすごいところは川が森に沿うように、つまり村を囲むように位置していて、南の山から水が出て二股に分かれ、今歩いているところで合流し、北へと流れている。
よし、とりまこの川につづくか・・・
てか風呂もらっといたほうが良かったかもな、よく考えたらリンにも挨拶して問題なかったんじゃないか?村に連れてってくれたのもあいつだし。
悪いことしたなぁ、あの村に帰るときになんか土産でももってこ~
木々から漏れ出る木漏れ日とそんな考え事で呑気な気持ちで心が満たされていた。しかしそんな優雅な時間も目の前の生物によって断たれてしまった。
なんだ?あれ?
それは尻尾の付いたゴリラのような生物で、ため息の出るような絶望感を今までの気持ちの代わりとして心に居座った。
できればかかわりたくないな、ゆっくりゆっくり・・・
「グルグルぅ・・・」
無理そうだな。
--念のため右手の力を抜いてください。--
ああ、了解。お前がいればそこまで怖くないな。
-- :) --
先ほどの絶望感も今となっては第一印象でしかなく、今ではマシになっていた。
この生物も戦いは避けられないと気付いたのかこちらへ一目散に走ってきて、大きく振りかぶり像の角のような爪で攻撃してきた。
--魔法補助プログラム起動--
--対象関数:自然族火炎系統魔法--
--【火炎放射】を発動します。--
今まで見た中で一番大きい炎が奴の身を包んだが、炎が明けた頃そこには何のダメージも受けていない姿があった。
無理かぁ
--同じ威力を出すための合成元の水が不足しました【火炎放射】が発動できません。--
何!?川は少し遠いな・・・あ!
右の手のひらの中心が大きく開けた口と直線で結べるように開け、水を飲みこむ準備をした。
--魔法補助プログラム起動--
--対象関数:空間族通信系統魔法--
--接続成功->実行します--
他にもそんな魔法が使えたのか!?
右手から湧き水のように水が出始め、その水は透明で透き通ったとてもきれいな水であった。ある程度飲んだところで急に水が止まった。
--もう一度撃ちますか?--
どうしたものか・・・




