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3話 改装ライフスタイル

 さらに進んでいき、たくさんの動物の相手をしたり、見るからに勝てない化け物みたいな動物から逃げたりして、ついに森を抜けることができた。

 するとその先に見えたのはちいさな町、いや集落のような人気を感じることのできる場所であった。


 あそこにいってみるか・・・・

 いざ歩いてみると、こっちに向かってくる何かを見つけた。

 そのままのペースで村に向かっていると、相手もこちらを見つけたようでペースを上げてこちらに向かってきた。


 「おーーーい!!」

 低くもなければ甲高くもない、子供?青年?ハスキー系の女性?

 まあ会えばわかるか。


 「はぁ、はぁ、はぁ、ふぅ~」

 全速力で来たせいで息切れが激しい。


 「やぁ、君はなんなんだ?」


 「わたぁあ、t、しぃいs、ふぅ~」


 「ゆっくりでいいぞ、いっかい休め。」

 一人称からして彼女は女でいいだろう、にしてもケモ耳と尻尾か。

 ケモナーレベル1ほどの容姿をもつ彼女は座り込んで休んでいるにもかかわらず、まだ肩で息をしている。


 「わたしは、リンって、、いいます。あなたは、?」


 「俺は・・・・」なんだっけ、えーっと

 「ディレムっていいます。」


 「あなた種族は?見たとこを可愛いゴブリンとしか・・・・」

 物珍しそうにこちらを見る目はとても光っていて、最初俺が彼女にしていた目なのかもしれない。


 「生憎記憶喪失でしてね、よくわからんのですよ。」


 「ありゃ大変、ちなみに私は獣人です!」


 見ればわかる


 「そういえばここで何してるの?」


 「放浪」


 「何してるの?」

 明らかに先ほどの目とは打って変わった不審者を見る目だ。つらい。

 まあ悪そうな子じゃなさそうだし、今まであったことを話すとするか・・


 起きたら暗い謎の場所にいたこと、魔法陣踏んだら空から落ちてこの森に来たこと、でたら君がいたこと。すべて話し終え、彼女の顔を見ると、

何をしてるの?と言わんばかりの顔をしている。たしかに今のは俺が悪い。


 「わ、わかった!行く場所無いならうちの村来る?」


 「あ、ありがとうございます。」

 返事とともに手を引かれて、先ほど見えた村に向かって歩いていく、村の中心にある建物に連れ込まれたのち、部屋にいれられ、

「待っててね~話してくる!」と主語のない言葉をかけられたのちにドアが閉まった。


 にしてもここの椅子座りやすい、この先の旅で拠点を転々とする場合持っていきたい。いいなこれ。

 そんなことを考えているうちに、明らかに村長らしき人がさっきの獣娘とともに入ってきた。やべあの子の名前忘れた。


 「いやはや、あの森変な動物ばっかで疲れたでしょう。」 

 たしかに、ずっと石投げてくるやつとか、威嚇したくせに追うと逃げるやつとか変だった。

 「申し遅れました、この村の村長をしておりますシェアパル・ネリスと申します。こいつは私の娘のシェアパル・リンです。」

 そうだ、この娘リンだ。グッジョブ爺さん。


 「俺はディレムといいます。記憶喪失で苗字もよくわかりません。よろしくお願いいたします。」


 「ディレムさんですね、経緯は娘から聞きました。単刀直入に言うと、

うち住みます?」


 「あぁ、はい。願ってもないことですが・・・」


 「リン、あの西側の部屋って空いてるっけ?」

 

 「どこのことよ」

 親子そろって文の構成要素が足りなすぎる。遺伝だなぁ。


 「ワシらんちの一階。」


 「ああ、行けると思う」


 「住めせれる?」


 「うん」


 「ということでえーっと、ディレムさんどうぞ使ってください。」

 この爺さん企画書をプレゼンせずに書きながらプレゼンするタイプだな。


 「ありがとうございます。」

 お辞儀をしたとともに後ろから、デジャヴを感じる手の引き方で一気に部屋を出た。


 「そうと決まればフルスロットルで!」

 言うだけあるスピードで先ほどの施設ほどではないが、割と大きい家に着いた。

 「これが今からあなたの住むお家です!」

 お!文章がちゃんとしている


 「ちょっとまっててね!」


 そう言って家の中に入ったのちに、事件性を感じる物音、いや騒音をかき鳴らし始めた。きっと改装をしているのだろう。

 数分後少し全体的に明度が下がった姿で、ただしそれに反比例するような態度で「ようこそ私の家へ!」と言う自信のあるその表情は不思議と初対面の時よりも明るく見えた

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