14話 下見
よし、このもらった地図でどこかに行こうかな。
そう思い、先ほどもらった地図を広げて眺めてみる
しかしどこがどこだか自分がどこにいるのかさえ分からない、
仕方がないので手当たり次第に歩いてみる。
角を曲がり、さらに曲がり時には進み、戻ってみたり
気づいたときにはそこはさびれた路地裏だった。
やばい、どこだここ。
圧倒的迷子だ・・・・日も落ちてきたし・・・・
あたふたしながら辺りを歩いているとネックレスがとても淡く弱く光りだした。
うぉ、光った?
--このネックレスどうやらあちら側からでも光らせられるようですね。--
だとしてもとにかく!帰らなきゃ!
さらにあたふたしていると、特定の方角に進んだ時だけ光が強まった。
--南西の方角に進むほどこのネックレスの光が強まっています進んでみましょう--
そうだな、きっと発動源に近づくほど明るくなるのだろう。
そう思い光がより強くなる方向へと進んでいく、先ほど通ったような通ってないような道を進みつつその光は安心を象徴するかのように強まっていく
渡された時より少し弱い光になったころ、金属がすれる音が耳へと向かった
「お~いロ~ズ!!」
「あ、いたいた。何してたんだこんな場所で?」
「迷子」
「そうか・・・・」
答えると場所を聞いた時の顔よりも少し難しい顔をした
「実は明日から急用ができてな、シフォンと過ごしてくれ。」
「あの姉ちゃん?」
「たぶんそれ、まぁ帰るか」
そう言い手を引き歩みを進める
「そういや、その地図とか入れるものないよな。明日買いに行ってもらえ。」
「金ないよ」
そういうと、ローズは腰に巻き付けられたポーチを二回たたき自慢そうに答えた
「明日おこづかいをあげます!」
うれしかったが金額を聞かない以上大喜びもできなく、またこの都市の通貨の単位がどれほどの価値かわからないのも重なり気の利いた返事はできなかった
そうこうしているうちにようやく寮についた、昨日と同じように風呂に入り出てから少しゆっくりしていると
「帰ってるときにも行ったが明日はシフォンが君につく、今日は割と体を動かしたのだろう。まだ時間はある今日はもう寝とけ。」
たしかに今日を振り返ってみるが大したこと記憶に残ったようなことは特にない、今日はこの都市の下見ということで終わらそう。
そう思い今日の振り返りと明日何をするかのスケジュールを立てながら今日一日は幕を閉じた。




