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13話 迷惑客

 寮をでてみると改めて感じるこの都市の発展具合。やはりすごいな

 何かしらの世界の情報が欲しい、新聞、テレビ、なんでもいいあればいいが・・・・

 これほど大きな場所では役所のようなものがあるはずそこめがけてとりま行ってみるか。


 「すいません。市役所ってどこですか?」

 目に映った青年に声をかけた。


 「市役所?ってのがよくわからないけど、どんなところに行きたいの?」


 「この帝都を知れたり、紹介してくれたりして九会れる場所です。」


 「だったらギルドでいいかもしれないな、連れて行こうか?」


 「ではお言葉に甘えて。」


 良かったたまたまいい人に出会えたな、この民度の高さも秩序の高さと比例していると考えるのが自然だな、ありがたい。

 そう思いながら青年についていき、ロケーションとしては先ほどの門を一直線に進んだのちの突き当りを右に行ったところまで案内してくれた。


 「ここがギルドだよ、きっとギルドなら何とかしてくれると思うよ!じゃあね!」


 「ありがと~!」


 俺は手を振り感謝を伝えた。

 このギルドとかいう場所は地元の人間からするとコンビニのような場所なのかもしれない、それだけありあの寮も相当古かったがこちらもそれ以上に年季が入っている建物だ。


 ドアを開けると受付があり二つの窓口がある状態で迎えられた。


 「こんにちは、どうしましたか?」

 窓口に近づいたとたんに先手を打たれた、もう仕事が板についてきている無駄のない動きだ。


 「実はこの都市に初めて来たのでこの都市を知れるものとかありませんか?」


 「この都市について知りたいのね。」

 

 そういうと受付嬢は奥に入り一枚の地図を持ってきた、どうやらこの帝都の地図のようだ。

 

「まずここが今いる場所よ、そしてここがギルドね、そしてこれが・・・」

 

 丁寧に地図に指さしながら説明してくれた、こういうのが一番ありがたい。


 「ありがとうございます!助かりました!」


 これからはこの地図を頼りに過ごしていこう、まずは・・・・


 「え~とあなたは冒険者登録されてますか?」


  急に受付嬢が聞いてきた。


 「もしかしてと思ったのですが勘違いでしたかね?」


 「いや、そんなことはないんですけど登録すると何がいいんですか?」


 「まず、このギルド全世界で展開されているのでここで登録すると別のところでの登録が不要です。

 さらに依頼をこなしたり素材の買取により給与が与えられます。冒険者は基本的にこの生活ですね。」


 なるほど冒険者の生計はこの仕組みによって支えられているのか・・・・

 まあ登録しておいて問題ないだろう、でも魔法使い研修生との併用は大丈夫なのか?


 「あの、今度魔法使い研修生になるんですけど大丈夫ですか?」



 「特に問題はないです。むしろ研修期間に冒険者登録をコースによっては取らなきゃいけない場合もあるのでぜひ取ってください。」

 「そのようでしたら、冒険者登録を今して、後日魔法免許証を提示していただければ紐づけができますのでもしよければお使いください」


 「じゃあお願いします。」


 そういうと受付嬢は席を外しカウンターに戻ってきて書類を出してくれた。

 「ここにお名前、年齢、出身地など書いてください!」


 やばい記憶喪失のせいで名前以外かけない。


 「すいません・・・・実は記憶喪失でして名前しか書けません・・・・」


 自分でもわかっている今のところやばい奴だ。しかしそうしようもない。


 「はい!?記憶喪失なんですか?とりあえず名前だけ書いてもらっていいですか?」


 「すいません・・・」


 受付嬢は怪訝そうな顔をしたがそれ以上何も聞かずに名前だけ書かれた申請書を受け取った。


 「まぁ確かに先端技術が集まるこの都市に記憶喪失の人が来てもおかしくはないですね。

 わかりました、後日の魔法免許証の提示でこの書類は受理しておきます。さすがに今は・・・・無理です。」


  そうだ、そんな申し訳なさそうな顔をしないでほしい。俺が悪い。

 「ありがとうございます、すいません。」


 「いえいえ、では研修頑張ってください!」

 

 そう言って手を振って送り出してくれた。

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