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10話 料理

 「あそこに帝都から来た時に乗ってきた馬がある。」

 「お前は俺と一緒にこの馬に乗ってくれ、膝の上に座る感じに。」

 

 そうして器用に馬へ乗り込みこちらを誘う、しかし馬が高すぎて身長が足りない自分にとっては足掻くことしかできない。


 「ほら、つかめ。」


 差し出された手に何とか掴まり引き上げられた。


 そのまま馬は出発した、「あそこに帝都から来た時に乗ってきた馬がある。」

 「お前は俺と一緒にこの馬に乗ってくれ、膝の上に座る感じに。」

 

 そうして器用に馬へ乗り込みこちらを誘う、しかし馬が高すぎて身長が足りない自分にとっては足掻くことしかできない。


 「ほら、つかめ。」


 差し出された手に何とか掴まり引き上げられた。


 そのまま馬は出発した、いつもの向かい風は荒かったがとても涼しく心地よい、しかしこの騎士は発達した筋肉をもち馬に掴まりながらディレムを支えることを実現させている


 「そういえば、自己紹介まだだったな、俺の名前は()()()よろしくな」

 「後のは魔法使いの()()()()だ。」


 後ろを見とみるともう一人馬に乗っている事に気付いた。


 「俺はディレムです、記憶喪失それ以外言えません。よろしく。」


 「そりゃあ大変だ、じゃあなんで帝都に?」


 「ネリスさんに行けって」


 「なるほどな、やはり君か。」

 「実はあの爺さんから話は聞いてる、実は結構急でな何の準備もできてないのさ。帝都に俺の部屋でしばらく過ごしてほしい。」


 「部屋くれるだけありがたいよ、あんがと。」


 そうこう話しているうちに日も暮れてしまったようだ。


 「そろそろ降りよう、一旦飯を食おうか。」

そう言って馬から降り、後ろに着いてきた馬が背負っていた大きなポーチから鍋と食材を出した。


「じゃあ私が準備するわね。」

そう言い、ローズから鍋諸共奪い取りそそくさと準備を進める。


「どうしよ、マッチが湿気ってて全然つかない・・・」


「そんなら俺が付けるよ」


「へぇ、どうやるの?やってみてよ。」


--魔法補助プログラム起動--

--対象関数:自然族火炎系統魔法--

--【火炎放射(ファイアリング)】を発動します。--


先程の戦いとは比べ物にならないほどの弱い火力で敷かれた薪に火をつける


「すごいじゃん!火力調整もバッチし!」


「たしかに、私もあなたが欲しくなったわ。」

そう言いようやく頬を緩めてくれた。


その後にシフォンが作ってくれた料理はとても美味しいクリームシチューで馬に乗っていると少し眠くなってしまった。

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