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俺だけのダンジョン  作者: 橘可憐


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とある米国機密研究所の衛星画像には急激に浄化が進む地域が観測されていた。


「いったい何が起こっているのだ」


この衛星による観測技術はこの国だけが持つ特別なもので、地中の気の流れだけでなく地球上の気の穢れ具合や浄化具合も観測できるものであった。


宇宙人を保護し、長年意思の疎通を試みていた所その基地がある日消滅する時に閃き実現させた技術だった。


この技術がさらなる宇宙人との交信や謎の解明に繋がると信じ研究は続けられていた。


「新たな宇宙人が到来したのではないでしょうか」


「そうかも知れない、急ぎ所長にお知らせしろ」


国内で発見されている宇宙人基地は2つあったが、いまだに宇宙人と明確なコンタクトが取り切れずにいたが、時折宇宙基地内に入る研究員の願いが叶う事があると知り、新たな研究も進められていたので観測研究場所を増やすのは明確な意思の疎通を図る手段を探る為にも急務とも言えた。



とある中国の機密機関には米国に居る諜報員より『宇宙人の再来』と言う急ぎの知らせが届いた。


「かの国はまた頭のおかしな事を。余程宇宙人が好きなようだ」


知らせを聞いた局長は鼻で笑うが、しかしこの知らせは無視はできなかった。


その衛星画像が写る書類を見て、どうも龍脈と関係があると解析した事で、自国での不思議な空間の発見報告との関連が繋がったからであった。


自国での不思議な空間の報告は昔から度々あった。

そしてその空間の出現場所が龍脈と関係があるかもしれないと言う報告も受けていた。


「かの国は、あの空間を宇宙基地と呼んでいるのか?」


山奥の小さな村の青年が発見したその空間は、初めは飢えて頭が可笑しくなった男の妄想だと考えられた。


しかしその青年が伝説の妖怪と意思疎通し多くの実りを手にした事で、初めは笑って相手にもしていなかった者達が殺到し奪い合いになり混乱した事で国の管理する所となった。


しかし何故か伝説の妖怪の存在を確認する事はできず、その空間はその後国の研究者によって、全世界をも震撼させる細菌兵器とも呼べる菌を生みだしてしまったのだ。


国の利益を考え、より多くの実りを手に入れる研究をさせる為にその空間に入れた研究員は、実りにより大勢が潤う事より細菌による軍事力強化を考えていたマッドサイエンティストだったのだ。


その結果、その後その空間は厳重に閉鎖される事となった。


「何にしても新たな研究施設が手に入るのかも知れない、今すぐに調査員を派遣し怪しい場所は土地ごと買い漁って来い」


龍脈と謎空間の出現に関係があると知った中国は、以前より龍脈地図がはっきりと分かっている日本の土地を密かに買い漁り日本での謎空間探しも始めていた。

そう遠くない将来、少子化が進む日本は土地は中国所有、企業は外資系と言う何とも日本という名ばかりの国になりそうな予感を抱かせていた。



こうして勤勉で知られる日本人の裕が熱心に毎日の様にダンジョンに籠った結果、かなり速いスピードで浄化が進んでいると他国の機密研究所や機関に知られた事を裕はまだ知らずにいた。


しかし肝心の自国では不思議な空間の事はまだそれほど重要視されておらず、神隠しがあった場所程度の認識しかされていなかったため、この後他国の動きを察知して慌てる事となるのであった。



読んでいただきありがとうございます

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