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<常在戦場> ただ君と一緒にいたいから…  作者: 船崎 鯛弥
第一章 昔のこと
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第二話 別れと出会い

※前回の最後の文から



僕はこの時決意した、いつか平和な宇宙で誰かに守られるのではなくて誰かを守る人間…いや、人造人間(バイオノイド)になると…




第1宇宙に来て新しい肉体を手に入れた。人造人間にも種類があるらしくて僕は父さんの要望で「ペアレンティング人造人間(バイオノイド)」と言うバイオノイドになった。


基本的に出来ることは…


・幼児の安全の保護

・幼児の子育て育児

・幼児の衛生面での管理等…



こんなの僕がやるべきものでは無いと父さんに戦闘型人造人間の肉体に変えてくれと必死に訴えたがそれは叶わなかった…ただ、虚ろな目で


「お前はここで一生幼児の面倒を見てろ」


と言っていた。今考えると僕を守るために言っていたのかもしれない…




そしてこの3年間、僕はずっと子育て育児をやっていった。空き時間は、少しでもと体力作りや武器の扱いを自己流で勉強した。

父さんはどんどん精神がおかしくなって言ってオマケに僕は父さんに戦いの訓練を受けたいと何度も言っていたおかげか僕に暴力を振るうようになっていた。


どうして…今日は右目が青く腫れてしまった。父さんの怒りに触れてしまった用でたまたま避けようとしたら父さんの拳が右目に当たってしまった…

右目だけ世界を見るとぼやけてほとんど白く見える。…痛いよ、父さん



こんな所から抜けてみせる…僕はそう決心した



2月の寒い夜、あらかじめ用意していた食料とかを詰めたリュックをしょってこっそり1人で施設から抜け出した。



最初はどうなるのかわかんなかった。もしかしたらおってくるかもしれない…恐怖心があった…でも、ここで一生面倒見るより外に出たいという気持ちがいつの間にか勝っていた。


僕は魂のままここに送られたから外の世界がどうなのかも分からない。だけど、父さんに殴られるかよりは幾分マシだ。




黒マントをかぶり夜の街を歩いていた。寒いし周りは凄く明るい光でチカチカと光っている。たまに知らないおじさんに声をかけられた…声をかけられる度に走って逃げていった。


森の奥深くまでいき、寒くて凍えそうな夜だった。

山を登ると獣が僕を囲んでいた。奴らの口の周りは真っ赤に染っていてあの時の悪夢と重なってしまった。

怖い


走って逃げるが僕にはもう体力が残ってなかった…木の根に引っかかって転んで立ち上がろうとしたら目の前に獣がいた。


もう死ぬのか…と思って目をつぶった瞬間…


シャキンッ!!ドォン…


何かが切れる音がしてとっさに目を開くと、ぐにゃぐにゃしてる鉄の塊みたいなのをを持って仮面を被った全身毛皮だらけの草履の人がたっていた。


まわりの獣らは首が切れて血を吹き出していたり、頭がグチャグチャになっている状態で倒れていた。



その人が振り返り僕に近づいてきた時に僕は意識を手放してしまった。



次に目を覚ますと僕は布団の中で眠っていた。目の前には男のおじさんがいた。

僕は怯えながらも

「あなたは…誰ですか?」

と聞くと

「自分から名乗らないとは…まぁ所詮はガキだから仕方ないな、俺の名はアルファー・ディディーだ。この山で暮らしている、お前こそ何者だ?どこから来た?」



ちょっと上から目線で声が低いおじさんだなっておもいながらも


「ぼっ…僕の名前はマシュー・ベルディーです。出身宇宙は第3宇宙です…星の名前は忘れてしまいました…ジャクソン第1宇宙養護施設から脱走してきました」



アルファーさんはジャクソン第1宇宙養護施設の名を聞いた瞬間少し驚いた顔をした後、僕に近づいて太ももと首を見てきた。



「ペアディング人造人間(バイオノイド)0694…お前よくペアディングなのにここまで逃げてこれたな…施設からもかなり距離もあるのにも関わらず…訓練してても普通は途中でバテてしまうのに」


僕は何を言っているのかよくわかんなかった、確かにここまで来るのに大変ではあったけど体力が切れることはなった…


「お前…なんで施設を抜け出したんだ?」


「僕は子育てや育児とか子供の面倒を見るんじゃなくて前線で戦って国の為、星のため、宇宙の平和を守るために軍人になるために抜け出したんです…

そして、アルファーさん…さっきのあの攻撃凄かったです…僕を弟子にしてください!」


父さん以外の人に初めて頭を下げた。自分でもなんで今言うのかもよくわかんなかった。

ただ、強くなりたくて…子育てロボットではなくて誰かを守るための存在になりたい…


アルファーさんはしばらく考えていた、数分後口を開いて


「分かった、ただし俺の訓練はきついぞ?若いひょろひょろなお前がついてこれんのか?」


僕は勢いに任せて声を上げて


「はい!立派な軍人になれるように頑張ります!」


と大きな声でそういった。その瞬間、アルファーさんニカッと笑い「これから俺のことは師匠ってよべよな?」と言い抱きしめてくれた。



その日から僕は軍人になる為の第1歩を踏み出すことが出来た記念すべき1日となった…!

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